RankBrain(ランクブレイン)とSEO対策 ガイド

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[2016/03/29] (最終更新日 2021/06/29)

RankBrain(ランクブレイン)とSEO対策 ガイド

RankBrainは、2015年初めころに導入されたアルゴリズム。Googleが検索ランキングのために世界中へ展開したとされる、人工知能(AI)システム、あるいは機械学習システムです。

その構造や価値の紹介記事は多いものの、肝心のSEO対策との関連については、まだ国内でまとまった情報がありませんでした。

そこで本記事では、RankBrainを利用したSEO対策の方法を説明します。
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RankBrain(ランクブレイン)とは何か

まずは、RankBrainの基本的な内容を理解しましょう。
RankBrainは、GoogleのGreg Corrado(グレッグ・コラド)氏が、検索アルゴリズムに“RankBrain(ランクブレイン)”というAI(人工知能)を導入したと明らかにしました。

RankBrainは、検索ランキングを決定するためのプログラムの一つ

RankBrain(ランクブレイン)とは、Googleの検索ランキングを決定するための、新しいプログラムのひとつです。
Googleの検索アルゴリズムを補助するAI(人工知能)をベースにしたシステムで、通常Googleのエンジニアがコードを修正(アップデート)するところを、AIが自ら機械学習することによってコードを自動で修正し、より高い精度の検索結果を表示します。

RankBrain自体は「ハミングバード」というGoogle検索アルゴリズムの中に組み込まれ、ユーザーの入力する検索クエリの「意味」を理解する、という役目を果たしているとされます。

※検索クエリとは、ユーザーが検索窓に入力した文字列(キーワードや文章)のことです。

実際にRankBrainのおかげで実現している検索の例を見てみましょう。

Googleは「オバマの奥さん」=「ミシェル・オバマ氏」と理解している

例えば、Googleで「オバマの奥さん」と検索すると、検索結果には、バラク・オバマの妻である「ミシェル・オバマ氏」の情報が出てきます。

RankBrainの働きのおかげで、Googleは、「オバマの奥さん」=「ミシェル・オバマ氏」のことだ、と理解でき、結果、このような検索結果を返すことができます。

RankBrainがなかったら、Googleは言葉の意味がわからないでしょう。
例えば「オバマの奥さん」で検索すると、おそらく、単に「オバマの奥さん」という文字列の入ったページを羅列するでしょう。

RankBrainは、人工知能(AI)もしくは機械学習システムである

こうした「検索クエリの意味」を理解するためには、RankBrainが(あるいはGoogleが)

・オバマとは、米大統領バラク・オバマのことであり、
・オバマの奥さんとは、バラク・オバマの妻のことであり、
・バラク・オバマの妻はミシェル・オバマ氏のことである

という知識を「学習済み」である必要があります。

RankBrainは、この「学習」という部分を、自分で勝手に行います。
そのため、RankBrainは「人工知能システム(AI)」と呼ばれています。
また、しばしば「機械学習システム」とも呼ばれます。どちらもだいたい同じ意味と捉えてかまいません。

コラム – AIだけど人の手にも頼るRankBrain

人工知能といいつつ、RankBrainの「学習」は、人間が用意した「参考書」を読み込む場合も多いそうで、結局人の手に頼っている部分も大きいそうです。

この「参考書」とは、例えば、次のような情報をリストしたものとなります。
・”オバマの奥さん” と “ミシェル・オバマ” は同義語だ
・”スニーカー” は “ランニングシューズ” の一種だ

人工知能としての自動学習のほか、人の手によるリストも読み込んで、はじめてRankBrainは検索クエリの「意味」を理解できるのです。

膨大な数の検索クエリが、RankBrainによって処理されている

RankBrainはGoogle検索でとても重要な役割を担っています。
というのも、膨大な数の検索クエリを、RankBrainが処理するからです。

RankBrainが処理するクエリの割合は、全検索のうち15パーセントだといいます。
といっても、全30億クエリ/日の15%なので、RankBrain処理分だけで4億5千万クエリ/日にのぼります。

この中に、あなたのサイトへの検索クエリが含まれる可能性は充分にあるでしょう。
これでRankBrainの重要さはなんとなくお分かりいただけるかと思います。

言語の意図を理解するRankBrain

RankBrainは自ら機械学習するAIのその特性を活かし、大量の言語やクエリを理解することができます。
それによりユーザーが曖昧だったり馴染みのないキーワードで検索しても、ユーザーの意図を判断し情報を組み合わせ、意図の内容に近い情報を推測したり、過去の検索内容やクエリを参照しながらユーザーが求める情報を表示することができます。
欲しい情報の“曖昧”なキーワードで検索しても“特定”のキーワードで検索した時と同じ結果が表示されたらとても便利ですよね。

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RankBrainはSEO対策で「3番めに重要」

SEO対策とRankBrainとの関わりを説明します。

まず押さえておくべきポイントは、RankBrainが「検索ランキング決定にあたり、三番目に重要なもの」とGoogleが公式発表していることです。
RankBrainが注目される最大の理由が、この点にあるでしょう。

RankBrainが重要なシグナルに躍り出た理由に、RankBrainの精度があります。
RankBrainの精度はGoogleのエンジニアの精度をすでに上回っているようで、いくつかのページを“RankBrainに見せて”Google検索がどのページを上位に表示するかという実験において、Googleのエンジニアの正解率が70%だったのに対して、RankBrainの正解率はエンジニアの正解率を10%も上回る80%という結果を打ち出したそうです。

このことからも分かるように、RankBrainはそれだけ信用のあるシグナルということですね。

SEO対策の重要点ベスト3にランクイン

「検索ランキング決定において、最も重要な要素が次の3つだ」と、Googleは公式に発言しています。

 【検索ランキング決定の重要ポイント3つ】
  同着1位 リンク
  同着1位 コンテンツ
    3位 RankBrain

この主要3要素について発言した、Googleのアンドレ・リパチェフ氏(検索品質シニアストラテジスト)の動画は、今やとても有名になっています。 ※英語です

リンクもコンテンツもOKなら、次の対策は?

この主要3要素のうち、リンクはSEO Packで対策でき、コンテンツは、サイト管理者側で作成できます。

では、RankBrainの対策は、どうすればよいのでしょうか?

次章では、その手順を説明します。

RankBrainの評価を上げるには「ロングテール検索対策」

RankBrainは具体的に、「ロングテール検索」に強い関連があるとされています。

そのため、「リンク」と「コンテンツ」を対策したら、次に意識すべきは「ロングテール検索」対策と言えます。

ロングテール検索とは

では、ロングテール検索とは、どういった検索なのでしょうか?

ロングテール検索の例を、下記にいくつか挙げてみましょう。
左側は、ロングテール検索におけるクエリの例です。
そして右側は、検索結果のメインキーワードとなります。
※いずれも3月29日検索時点

 例1: 米大統領 夫人 → ミシェル・オバマ氏 の情報を表示
 例2: 1ドル 日本円 → 113円 と表示
 例3: アメリカ 首都 → ワシントンDC の情報を表示

こうした、メインキーワード以外の様々な検索クエリで行われる「不特定多数」の検索が、ロングテール検索です。

こうしたロングテール検索は、メインワードとは異なる複数のワードで行われることも多く、ときに「複合語検索」「関連語検索」「同義語検索」などとも呼ばれます。

ロングテール検索を実現しているRankBrain

この例でいうと、「米大統領 夫人」という検索結果にミシェル・オバマ氏を表示するためには、Googleが「米大統領夫人」=「ミシェル・オバマ氏」だと知っている必要があります。

そこで、RankBrainの出番です。

RankBrainが「米大統領夫人はミシェル・オバマ氏だ」と知っているおかげで、Googleはこうした検索(=ロングテール検索)の際にも正しい検索結果を表示できるのだ、とされています。

「ロングテール検索」対策の方法

したがって、RankBrain対策=ロングテール検索への対策、と言えます。

ロングテール検索でのSEO集客をしたい場合は、上記の複合語検索や関連語検索などに対応できるよう、「メインキーワードとサブキーワードをうまく入れ込んだコンテンツを用意する」のが有効でしょう。

ロングテール検索への対策例

例えば、次のような例が考えられるでしょう。

・サイトのメインキーワードが「ワシントンDC」なら
 →サイトの別ページに、サブキーワード「アメリカ 首都」のページを用意する

・ページのメインキーワードが「ワシントンDC」なら
 →ページ内で「アメリカ 首都」を説明する有益コンテンツを用意する

曖昧な検索クエリでも、訪問増を狙える

こうして、メインキーワードに対するサブキーワードコンテンツが充実させることで、RankBrainに高く評価される可能性が上がるでしょう。

そうすると、例えば次のような、メインキーワードを含まない曖昧な検索クエリですら、あなたの「ワシントンDC」のサイトもしくはページが掲載される可能性が高まるでしょう。

  例1: 「アメリカ 首都 旅行」で検索 →あなたのワシントンDCのページヘ
  例2: 「アメリカ旅行の際の中心都市」で検索 →あなたのワシントンDCのページヘ

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RankBrain(ロングテール検索)対策で注意すること

このように、RankBrainを活用したSEO対策は、特別難しいものだったり技術的なものだったりはしません。むしろ、普段のSEO対策、あるいはサイト運用で気をつけていることの延長線上にあるものと言えるでしょう。

ただし、注意すべき点はいくつかあります。
次に、RankBrainを意識してSEO対策する際に怠ってはいけない点を説明します。

メインとサブのキーワードをはっきり区別する

メインのキーワードとそれ以外のワードがごっちゃにならないようにしましょう。
人間が読んでメインとそれ以外を区別できれば問題ないでしょう。逆に人間がわからないと、RankBrainも評価のしようがないはずです。

そのために、メインワードと他のワードを区別して扱い、ページのメインがどれなのかがわかりやすいようコンテンツを作るのです。例えば…

・サイトのメインキーワードが「ワシントンDC」なら…
 →トップやサイト全体で「アメリカ 首都」の説明の方が多くならないよう注意する

・単一ページのメインが「ワシントンDC」なら…
 →ページ内で「アメリカ 首都」コンテンツの方が多くならないよう注意する

こうして、メインワードと他のワードがわかりやすいサイトにします。
でないと、ワードごとのSEO効果が分散し、サイト全体のSEOパワーが弱まって、ロングテール検索どころか、どのワードでも訪問が減りかねないため、注意しましょう。

RankBrainはあくまで「三番目」に大切なSEO対策、と覚えておく

いくらRankBrain対策(ロングテール検索対策)をしても、それ以上に優先されるSEO対策ができていないと、順位は上がりません。RankBrainはあくまで「三番目」に重要なSEO要件だからです。

具体的には、そもそもコンテンツが良質でないと、順位は上がりません。
いくらメインワードや他のワードを詰め込んでも、コンテンツが意味不明だったり、薄っぺらだったりすると、SEO効果も訪問もさして増えません。

また、そもそも被リンクがないサイトは、順位は上がりません。
いくら良質なコンテンツでロングテール対策をしても、「最も大切な」被リンクがないと評価はされません。これはGoogle公式発言の通りです。
そのため、SEO対策を始める際は、そのサイトでSEO Packによる被リンク対策が済んでいるか、必ず確認するようにしましょう。

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