パンくずリスト

パンくずリストとは？

パンくずリストとは、Webページを見ているユーザーが「このページはサイト内でどのような位置づけなのか？」を視覚的に分かりやすく示したリンクのリストです。

多くの場合、ページの最上部や大見出しの下に配置されていて「TOP > 店舗一覧 > 新宿店」といったように上位カテゴリ順にリンクが並べられます。

また、パンくずリストの名称の由来は、童話「ヘンゼルとグレーテル」の主人公が、森の中で帰りに迷わないようパンくずを落として進んだ、という話から来ています。英語でも breadcrumb(ブレッドクラム＝パンくず)と呼びます。

このパンくずリスト、実はSEO対策にも大きな効果があるのを、ご存じでしたでしょうか。

パンくずリストの価値がユーザビリティ向上だけと思い込み、パンくずリストをないがしろにするウェブマスターは、意外と少なくありません。しかし、パンくずリストをうまく活用すれば、検索順位の上昇にも大きく役立てられるのです。

なぜパンくずリストが必要なのか？

パンくずリストは、「サイトの見やすさ・使いやすさ」「内部SEO」の２つの点で有効です。

まず「サイトの見やすさ・使いやすさ」について考えてみましょう。Webサイトがある程度の規模になると、複雑な階層構造が生まれます。

「ある程度の規模」というのは、下記のようなサイトのことです。

• 多くのページがカテゴリ毎に分類されている
• カテゴリは互いに上下関係を持っている

例えばトップページの下にカテゴリーページがあり、その下に商品一覧ページがあり、更にその下に商品ページがあり、更にそのまた下に商品のクチコミ情報ページがあり...といった具合ですね。

このような複雑な構造を直感的にユーザーに示すことができるという点で、パンくずリストはサイトのユーザービリティ（使いやすさ）に大きく関係します。

1. ユーザビリティ向上（サイト巡回しやすくなる）

パンくずリストがあれば、ユーザーは、カテゴリ構造を「ひと目で」理解できます。そのため、検索エンジンからの訪問ユーザー対策などで高い効果があります。

例えば、あるキーワードでGoogle検索したユーザーが、あなたのサイトのどこかのカテゴリのどこかのページを訪問したとします。このユーザーは、ページコンテンツを閲覧後、関連コンテンツも見たいと思った時に、パンくずリストがあれば、すぐにカテゴリトップに戻り、また別のカテゴリ内コンテンツを閲覧できます。

つまり、ユーザーがサイトを使いやすくなり、且つ、サイト内閲覧ページ数を増やすことができるのです。

仮に、直接そのリンクから別のページへ移動することが無かったとしても、ユーザーに「今見ているページはこのサイトの中でどのような位置づけなのか」を伝える事はとても重要です。

なぜかというと、今見ているページの位置がわかることによって、「他にどのようなページがあるのか」といった事も同時に印象づけられるからです。これによって、一度のサイト訪問でより多くのページを見てもらえる可能性を高めることが出来ます。

パンくずリストによるSEO対策

パンくずリストを設置するべきより大きな理由は、内部SEOの対策に有効であるということです。具体的には、内部リンク効果を大きく高めます。

内部リンクは重要なSEO項目であるにも関わらず、軽視されがちだと言われています。今、もしあなたのサイトにパンくずリストが無いのであれば、適切なテキストリンクを伴ったパンくずリストをサイト全体に配置するだけで、内部SEOの完成度を大きく高める可能性があります。

内部リンクについておさらいします。内部SEOから見た、内部リンクの最も大きな役割は「検索エンジンが、サイトの全体像をより正確に把握できるようにする」ということです。パンくずリストとの関連性から、こちらについて考えてみましょう。

①より多くのページをクロールさせる

まず単純なことですが、クローラーにより多くのページを巡回させて、各ページが検索結果にしっかり表示されるようにする、ということができます。

Google（Googleのクローラー）は、サイト内各ページを評価する際、下記のような手順を踏みます。

• 1サイト内の階層構造に従って
• 2サイト内リンクを辿り
• 3リンクテキストのキーワードを確認

この手順に従い、クローラーは、サイト全体の構造を把握してGoogleデータベースに情報登録します。 その際にパンくずリストがあると、Googleのクローラーは、最も適切かつスムーズにこの手順を踏み、サイトやページの価値を把握できるのです。

こうしたことから、正しく設置されたパンくずリストは、サイトやページの順位を上がりやすくする効果があるのです。

②何が重要なページなのかを伝える

また外部リンクと同じように、内部リンクの場合でも「多くリンクを貰っているページ」がサイト内の重要なページであると、検索エンジンは判断します。階層構造に従ったパンくずリストが各ページにあれば、上位階層のページほど多くの内部リンクを受けることになります。

③ページの意味内容をはっきりさせる

テキストリンクである、という点が重要です。たとえば検索エンジンが「Tシャツ一覧」というアンカーテキストのリンクをたどると、その先にあるページは「Tシャツ一覧」に関するコンテンツがあるのだという認識をより強めます。なのでパンくずリストには、必ず適切なテキストを用いるようにしましょう。

内部リンクが内部SEOにとって重要であり、パンくずリストが内部リンクに役立つという事がおわかりいただけたでしょうか？

④検索結果上に表示させるとクリック率対策になる

もう一つ重要なSEO効果として、適切なパンくずリストを設定すると、検索結果画面でのクリック率を改善できます。

Google検索結果画面で、あなたのサイトのパンくずリストがページタイトルと一緒に表示されるのを見たことがあるのではないでしょうか？

検索結果上に表示されるパンくずは「リッチスニペット」といいますが、構造化データを正しくマークアップする事で検索結果にパンくずリストを表示させることができます。検索結果上にパンくずを表示させるメリットとして、検索ユーザーは見るだけで、ページだけでなく上層カテゴリの内容も理解できるため、クリックされる確率が上昇します。

パンくずリストの効果をもっと高めるには？

このようにサイト内にパンくずリストを配置する事によって、ユーザーの使い勝手も検索エンジンの評価も高められる可能性があります。

こうした効果をより強く引き出すためには、いまだに外部リンクがかなり有効です。

弊社のSEO実験からも、順位上昇のために外部リンクが重要であることは明白です。そして、内部対策がしっかり施されていてユーザビリティが高く有益なサイトであるほど、その効果はよりはっきりと出ます。

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