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この記事では、SEOで構造化データをどう活用していけばいいか、説明します。
構造化データとは、HTMLに書かれている情報を、検索ロボットでも理解できるように意味づけする”メタデータ”のことをいいます。
ワールドワイドウェブ(通称ウェブ)において、検索エンジンはページに記述された”HTML”に基づいて検索結果を提供しています。しかし、従来のウェブの形では、検索エンジンはHTMLを単純に活用できても、HTMLに書かれている”情報の意味”まで活用することは困難でした。
そこで、HTMLにメタデータを記述することによって情報の一つ一つを意味付けし、「情報の意味」をより検索に活用していこうとする”次世代のウェブ構想”が推し進められるようになりました。そのようなウェブは”セマンティックウェブ”と呼ばれており、メタデータには「構造化データ」が用いられています。
近年では、Googleを始めとする検索大手3社が共同で、構造化データの導入への環境づくりを進めており、各社レベルでも、ウェブページに構造化データを導入することでメリットを得られるようにしています。例えば、Googleの場合だと、構造化データをサイトに導入することで「リッチスニペット」が表示されますし、構造化データの導入を補助するツールも提供しています。
このようにセマンティックウェブの普及の流れを受けて、ウェブページに構造化データを導入する必要は高まってきています。ウェブマスターは構造化データをどのように導入するのか、そして、導入した際にはどのようなメリットがあるのか、セマンティックウェブ時代の到来に備えて知っておくべきでしょう。
構造化データを導入するときは、HTMLに直接書き込むのが基本的な方法となりますが、ここでは初めての方でも簡単に導入できる方法として、ツールを使った導入方法を紹介します。
Googleは、HTMLに記述しなくても構造化データを導入することのできるツールを、ウェブマスターツール上で提供しています。それは以下の2つのツールになります。
「データハイライター」というツールを使えば、ウェブマスターはマウス操作のみで、ウェブページに構造化データを導入することができます。具体的には、データハイライター上でウェブページを開き、構造化データを実装したいテキストや画像などをクリックすることで”タグ付け”を行っていきます。
タグというのは、本来HTMLに直接書き込むはずの構造化データを端的に扱ったものであり、データハイライターではタグを8つのタイプの中から選び、ウェブページの情報に適切に貼り付けることによって、実質的に構造化データを設定していきます。
例えば、あるウェブページが何かの「記事」を扱うものであれば、「記事」というタグタイプの中から「タイトル」や「執筆者」といったタグを、ページの情報に合わせて貼り付けていきます。
データハイライターでは、こうしてタグ付けしたページの構成情報をGoogleに送信することによって、構造化データの導入を完了します。より詳しい手順については、ウェブマスターツールのヘルプページに記載されていますので、そちらを参考にするといいでしょう。
「構造化データマークアップ支援ツール」は「データハイライター」と使い方がほとんど同じもので、ツール上でページの情報を”タグ付け”することによって構造化データを導入していきます。
ただし、「データハイライター」とは”ツールの目的”が明確に違っていて、こちらはタグ付けを終えたあと、その設定に基づいて”構造化データが記述されたHTML”が作成されます。ウェブマスターは、作成されたHTMLをそのまま利用することによって、構造化データを導入することが可能です。しかし、このHTMLを参考にして、自ら修正を加えることで、より思い通りに構造化データを実装することも出来ます。
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2014年8月現在、構造化データをウェブページに導入することによって得られるメリットは、まだ多くはありません。Googleの場合だと、構造化データを導入したとしても直接的にランキングに影響することはなく、「リッチスニペット」が表示されるようになることが数少ないメリットとなっています。
通常、検索結果でウェブページが表示されるとき、ページの一部分を抜粋したテキストなどが”スニペット”として用いられますが、ページに構造化データを導入している場合、Googleは構造化データに基づいて、ページをより詳細に紹介する「リッチスニペット」を表示します。例えば、何かのお店のページであれば、リッチスニペットには商品の画像や価格帯、レビューなどが表示されるようになります。
こうしたリッチスニペットは、通常のスニペットよりも目立ちやすく、またページの内容をユーザーにより詳しく伝えるため、クリック数増加などのSEO効果を期待することができます。しかし、リッチスニペットを実装するためだけに構造化データを導入するのは、コスト面で少なからず問題を抱えています。ですから、ウェブマスターは”構造化データは余裕があるときに導入する”といいでしょう。構造化データを導入することは「リッチスニペット」が表示されるようになること、そして、将来的に活用方法が増えてくることを想定すると、決して無駄ではないはずです。ですから、コスト面に余裕があるウェブマスターなら、積極的に取り入れてみてもいいでしょう。
いかがでしたか?この記事では、”SEOで構造化データをどう活用していけばいいか”を説明しました。構造化データを導入することで得られるメリットは、今のところ「リッチスニペット」が表示されることくらいしかありません。しかし、将来的にセマンティックウェブが普及し、構造化データが検索にますます利用されるようになることを考えると、活用する意義は十分にあると言えます。もし、コスト面で余裕があるのなら、積極的に活用してみてもいいでしょう。
ただし、その際には「リッチスニペット」が正確に表示されるかどうかが重要になります。Googleがウェブマスターツール上で提供している「構造化データテストツール」を利用すれば、構造化データが正しく入力されているか、リッチスニペットが正しく表示されているかどうか、チェックすることができます。
現在、構造化データを導入する意義となっている「リッチスニペット」を活かすためにも、ウェブページに構造化データを導入したあとには欠かさず、「構造化データテストツール」によるチェックを行うよう心がけましょう。
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