[2016/08/10] (最終更新日 2021/06/18)
サイト使いやすくても「検索順位上がらない」/UXよりコンテンツ、Google明かす
SEO対策を始めようとする人でよく見かけるのが、検索順位を上げるために「思いつきで手当たり次第サイト改善する」というケースです。
しかしGoogleは、検索順位を上げるために必要な対策が何か、はっきりと定義しています。それ以外の部分をいくら改善しても、残念ながら検索順位にはほとんど影響しません。
こうした「順位上昇と関係ないサイト改善」につき、Googleのスポークスパーソンを務めるゲイリー・イエーシュは、オーストラリアの大規模ビジネスイベント「SMX」の壇上で、重要なコメントを発表しました。
Googleが断言、UXは「重要ではない」
ゲイリーは「サイトの使いやすさは順位に影響しない」と断言し、また「今後も変わらず、使いやすさよりもコンテンツの方がはるかに重要だ」と話しました。
下記はSMXシドニーのゲイリー講演を聞いたユーザーによるツイートです。
UX(ユーザーエクスペリエンス=サイトの使いやすさ)は検索ランキングを決める要素ではない。
これからもUXがコンテンツよりも重視されることは、決してないだろう。
UX not a ranking factor and will never be more important than content via @methode #smx #smxsyd15
— Stelios Moudakis (@realSEyOda) 2015年5月12日
サイトの使いやすさ(UX)とは?
ここでゲイリーが話す「サイトの使いやすさ(UX)」ですが、どんな要素を指すのでしょうか?具体的には、以下のようなものが「サイトの使いやすさ(UX)」を改善させる要素と言われています。
- レスポンシブデザイン(スマホ対応デザイン)
- ページの読み込みスピードが早い
- 画像がある
- Etc.
こうした要素が優れているほど、サイトの使いやすさ(UX)は高まると言われます。特に上記リストの最初2つ(スマホ対応デザイン、ページスピード)は、スマホからサイトを訪問するうえで使いやすさを劇的に変えるものだとして、Googleが強く対応を勧めている要素です。
サイトの使いやすさは、順位に影響しない
Googleは「サイトの使いやすさ(UX)」を改善するようメッセージを出すことがありますが、その反面、実は、いくらUXを改善しても検索順位はほとんど上がりません。
正確に言うと、上記のレスポンシブデザインやページスピードといった「UX」に優れていれば、スマホ検索限定でわずかに順位上昇効果がある、とされています。しかしGoogleが別途定めている「基礎SEO対策」要素に比べると、これら「UX」のSEO効果は極めて小さいものです。
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使いやすくても基礎SEOがダメ→NG
このように、ゲイリーの「サイトの使いやすさは、検索ランキングとは関係ない」という断定的な言い方は、細かく言えば間違いです。厳密には、
サイトの使いやすさは「ほとんど」検索ランキングと関係ない
と言うのが正しいでしょう。もちろんゲイリーもその点を承知したうえで、よりわかりやすく発言したものと思われます。
またゲイリーは後日、ゲイリーの発言を報じるSEOジャーナリストに宛てて、このようなツイートも投稿しました。
(UXがランキング要素じゃないと言ったらみんな驚いたようだが)そんなに驚くような話ではないだろう?
だって、いくら使いやすいからって、コンテンツがまるでないサイトだったら、誰が訪問するっていうんだ?
@glenngabe @rustybrick Yet to find out why is that surprising. If a site has great UX but no content users look for, why would they go there
— Gary Illyes (@methode) 2015年5月12日
基礎SEO対策が最優先、UXは「その次」
つまり、検索ユーザーが求めるのはあくまでコンテンツであって、使いやすさは「おまけ」にすぎない、というのです。これに対し米の著名SEOジャーナリストも、それは当然だ、といった反応を示していました。
Googleはかねてから、検索順位の上昇に必要な物は ①コンテンツ品質 ②被リンク数 の2つの基礎SEO対策である、と強く訴えています。これらが対策済みでなければ、ほとんどの場合、順位が上がることはありません。
サイトの使いやすさは、訪問してくれたユーザー対策という点では、確かに大変重要です。しかし、上記の2つの基礎SEO対策を行っていないサイトには、そもそも訪問してくれるユーザーが来ず、いくらUXを改善しても意味がありません。今回のゲイリーの発言は、この優先順位を間違えないように、という重要なメッセージと言えます。
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