[2016/09/02] (最終更新日 2021/08/05)
Googleの偉い人にSEO相談をしたら返事が来た【箸休め記事】
先日、筆者が運営するあるサイトのSEOについて、米Googleの「とてもえらい人」に質問したところ、たいへん丁寧に相談に乗ってくれました。
目次
あるサイトに起きた「面倒なケース」
先月のはじめ、筆者の運営するサイトのひとつで、トラブルが起きました。サイトトラフィックの1-2割を稼いでいた人気ページのいくつかが、Googleで「とても面倒なこと」になり、トラフィックが激減する事態となったのです。
「とても面倒なこと」の詳細は、次のようなものです。
※一応書いてはおきますが、本当に面倒なので、ここ↓は読まなくていいです。
1. Google検索インデックスの混乱
- Google検索結果で表示される、自サイトのページタイトルが、他社サイトの全く知らないページのタイトルになっていた
- 検索キャッシュに他社サイトのコンテンツが表示された
- 検索順位が漸減、自然検索トラフィックがほぼゼロに
2. いくつかの共通点
- 同じことが(人気記事を含む)複数ページで起きた
- 全ページが「日本語URLページから301リダイレクト」されていた
3. スパムされている可能性も
- また、それらのページが上位にあったはずの検索クエリでは、代わりにある他社サイトのページが載っており、そのコンテンツはほとんどが筆者管理サイトの模倣だった
- 模倣ページは、検索キャッシュに出る他社サイトと同ドメインだった
- その他社サイトによる、何らかのスパム行為の可能性も疑われた
色々書いていますが、とにかく、とても面倒な事態だったのです。
無事解決も「原因が不明」
このケースは筆者には初めてでしたが、実は、サイト運営に「初めて見るトラブル」はつきものです。Googleが動作バグを起こすケースすら珍しいものではなく、過去に対応例がないこともしばしばです。しかし、ほとんどの場合は、よく考えて対応すれば、解決できるものです。
今回も同様で、前例はなかったものの、いくつかの方法を試したら、無事解決できました。
そのサイトの記事をまた検索上位に戻すことができ、一時は消えた自然検索トラフィックも戻りました。※どうやったかの説明は別の機会にゆずります。
ただ、解決はできたものの、いくら調べても、直接の原因がなんなのかは、はっきりしませんでした。いくつか見当はつくのですが、何が真の原因かわからないのです。検索しても似たような事例は見つかりませんでした。
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いっそGoogleの「中の人」に聞いてみよう
一番大切なトラフィックの回復は済んでいるし、真相解明によけいな時間をかけるわけにもいかないので、Googleのバグということで片付けようかとも思いましたが、ふと思い立ち、Googleの偉い人に相談してみることにしました。
相談相手は、Googleのトップスポークスパーソン、ジョン・ミューラー(John Mueller)です。
↓
「世界で最もGoogle検索に詳しい人物」に相談してみた
彼は本来はGoogleの「ウェブマスタートレンドアナリスト」ですが、現在はGoogleの新機能などのアナウンスなども行い、事実上のGoogleのスポークスパーソンも務めています。
→ ジョン・ミューラーのかんたんな解説記事はこちら
いわば彼は、2016年現在、「世界で最もGoogle検索にくわしい人物」の一人です。当ブログでも彼の発言を多くとりあげていることから、ご存知の方もいらっしゃることでしょう。
なお彼は、Twitterを介して多くのSEO担当者の相談に乗ってくれることでも知られています。実際彼のアカウントでは、日夜たくさんのユーザーが相談におとずれています。それに乗じて筆者も質問してみることにしました。
丁寧に相談にのってくれた
早速、Twitterから質問を送ってみたところ、なんと、とても丁寧な回答が、とてもすみやかに返ってきました。
質問内容とミューラーからの回答は、下記のようなものです。(原文英語、翻訳は筆者)
※一応全部書いていますが、内容は面倒なので、赤字部分だけお読み下さい。
(筆者:)
どうも、お世話になっております。
私の管理サイトにあるいくつかのページで、日本語URLのページからアルファベットURLのページヘ301リダイレクトをかけていたものがあったのですが、それらのページのGoogleインデックスに不具合が起きているようです。
これは、リダイレクト元ページが日本語URLだったのが原因なのでしょうか?
(ミューラー:)
いや、関係はないと思います。
ユニコードのURLでも、アスキーコードのURLでも、どちらもGoogleでうまく動作するし、他のURLと同じように扱われるはずです。
問題のURLはわかりますか?私の方で見てみますよ。
元ツイートはこちらです。
@squid_evo No, both unicode & ascii URLs are fine and can be handled like any other URL. What's the URL where you see the problem?
— John Mueller (@JohnMu) 2016年8月17日
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超「非・Evil」なGoogler、ミューラー
すぐに返事をくれたうえに、「私が見てあげよう」とまで言ってくれるとは思わず、とても嬉しい気持ちになりました。
あいにく、問題のURLは問題解決中に既に落として(=404処理して)あり、実際に精査してもらうまでには至りませんでしたが、その後もミューラーはやりとりに応じてくれ、とても気持ちよく応対してくれました。
朝から晩までGoogle漬け?
なお彼は、仕事前の朝と仕事後の夜、あるいは仕事中の空いた時間に、こうして相談に乗っているようでした。つまり朝から晩までGoogleとGoogleユーザーのことを考えているわけです。
もっとも、こんな人がたくさんいそうなのがGoogleという会社のようにも思えます。
「困ったことはミューラーに」?
しかし、偉い人でありながら、ここまで人当たりがよてくマメな人は、珍しいように思います。
さすがに「何でもミューラーに聞いてみよう」とは言えませんが、困ったことがあったら、彼にツイートで質問してみるのも一つの手でしょう。
ちなみに、彼に質問するのは英語が達者な人ばかりではなく、つたない英語で会話している非英語圏のユーザーもよく見かけます。文法やらスペルやら細かいことは気にせずに、ミューラーに質問してみると、きっと答えを返してくれると思います。
ところで、やりとりのあと筆者が伝えたお礼に、ミューラーは
いいね!をくれました。
マメですね!
以上、箸休め記事でした。
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