[2014/12/02] (最終更新日 2021/06/28)
Googleの1ページ目掲載数が「6サイトまで減る」/ケース別調査
Google検索結果の1ページ目に掲載されるサイト数が、6サイトまで減る現象が発生しています。
この状況が続く場合、より上位のページに掲載するためのハードルが高くなり、結果、キーワードによってはSEO対策をさらに強化する必要が出てきます。
目次
調査の概要・ポイント
調査した項目は、下記になります。
・検索結果1ページ目の「掲載サイト」数
・15種類の検索キーワード(無作為抽出)で調査
■その他の調査ポイント
・「サイトリンク」の表示行数
・「ニューストピック」挿入の有無と掲載数
・「ナレッジグラフ」の有無
・「画像検索結果挿入」の有無
参考画像:上記検証ポイントのサンプル(クリックで拡大)
調査結果:ワードにより掲載数が1~4サイト減少
下図の赤枠部分が、検索結果1ページ目に掲載されているサイトの数です。
全15種の検索結果のうち、掲載数が10サイトより少ないのが、なんと12件、実に80%となっています。
※調査した15種類の検索キーワードは、特に意図なく無作為に決められています。
次に、他の調査項目も考慮に入れ、もう少し詳しく見ていきます。
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「ニューストピックス」挿入との相関
まず注目すべきは「ニューストピックス」が検索結果に挿入される検索ワードです。
「ニューストピックス」は、10月~11月にGoogleが展開した新機能ですが、これが挿入されるキーワードでは全て、掲載サイト数が減少しています。社会的関心を引く話題やトレンド性の高い話題に関するワードは、同様の傾向が見られるはずです。
「画像検索結果」挿入との相関
次に気づくのは、検索結果ページに「画像検索結果」が挿入されるキーワードです。
ニューストピックスが挿入されていなくても、画像検索結果が挿入されると、掲載数が9サイトに減っています。商品写真などが重要になる購入検索(商品名など)であれば、おそらく同様の影響が見られるはずです。
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「掲載サイトリンク行数」との相関
調査結果の中でも、最も影響が大きかったのが、サイトリンクが3行以上表示されるサイトを掲載した検索結果です。
3行のサイトリンクが挿入されている場合、掲載数は6サイトまで減少しています。今回調査では、いずれもブランド検索のビッグワードであることが共通要素ですが、今後SEOを始める場合は、ワードのスケールに限らず、競合のサイトリンク状況を確認しておくことをおすすめします。。
AdWords、ナレッジグラフとの相関は見られず
一方、AdWordsやナレッジグラフといった要素は、掲載サイト数との相関は見られないようでした。
AdWordsがあっても(or なくても)掲載サイト数に偏りはないため、関係はないと思われます。また同様に、ナレッジグラフの有無も、関係はなさそうです。
ご存知の通り、検索結果ページ数によって訪問数は大きく変わります。弊社管理サイトでは、2ページ目前半から1ページ目後半に順位が上がって検索訪問数が2倍以上になるケースはざらに見られます。当然、逆に1ページ目から2ページ目に下がると、訪問数は半分になります。
掲載サイト減少の条件や、自分のターゲットワードがどのケースに当てはまるかを確認し、目標とする順位の設定に役立ててもらえればと思います。
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掲載サイト数が減少する3つのケース
今回調査した範囲で、掲載数の減少が見られたのは、下記の3つのケースです。
1. 「ニューストピック」が挿入されたケース
2. 「画像検索結果」が挿入されたケース
3. 「サイトリンク」が挿入されたケース
1. 「ニューストピック」が挿入されたケース
検索結果にニューストピックが挿入されたケースでは、検索結果1ページ目の掲載サイトは9位までに減少しました。
前回記事執筆時点(11月28日19:00頃、以下同)の検索結果画面キャプチャをご覧ください。緑色の数字が掲載サイトの数(順位)です。
この検索ワード「生命保険」では、2位掲載サイトの下に、記事3つを含んだニューストピックが掲載されています。なお、ニューストピックの掲載位置や内包記事数が変化しても、掲載サイトが減るのは変わりませんでした。
検索結果にニューストピックがあるかどうかは、検索ワードの「ニュース性の有無・高さ」で決まり、例えば「生命保険」ならいつも表示されていますが、「SEO対策」だと、普段は表示されず、まれに短時間表示されることがあります。
結論、いつもニューストピックが表示されるページでは、1ページ目掲載の条件は基本的に「9位まで」ということになり、また、まれにしかニューストピックが表示されない検索ワードでは、昨日まで1ページ目だった10位のサイトが、順位は変わらないのに今日は2ページ目になってしまった、ということが起きます。
ただし、ニューストピックが一時的に表示される検索ワードの場合、その表示期間は数時間~1日程度のようです(当社調べ)。数時間~1日程度のトラフィック減少なら、影響は比較的小さい、と考えることもできるでしょう。
2. 「画像検索結果」が挿入されたケース
次は、検索結果に「画像検索結果」のボックスが挿入されるケースです。この場合の掲載サイト数は9位までに減少しました。
下記キャプチャをご覧ください。
キーワード「ネイル」の前回記事時点の検索結果です。4位掲載サイトの下に画像検索結果のボックスが挿入されており、掲載サイトは9位までとなっています。
画像検索結果ボックスが表示される検索ワードの場合、この「画像検索結果」ボックスは常に表示されているケースが多いようです。例えば「ネイル」検索結果では、先週末から本日時点まで画像検索結果ボックスが表示されています。ただし掲載位置(順位)はその時々で変わっていました。
結論、画像検索結果ボックスが出現するキーワードでは、1ページ目の掲載条件は常に9位までになります。いままで10位辺りで推移していたサイトは、今後若干厳しい状況に置かれることになるかもしれません。
なお、画像検索結果ボックスがよく表示される検索ワードの代表格は「モノの名前」です。例えば「ネイル」「ブーツ レザー」「イヤホン」「ワイングラス」「カーラー」といった一般名詞ではいずれも画像検索結果ボックスが表示されています。これが複合語検索になると、画像検索結果ボックスが表示されることはほとんどありませんでした。例えば「ネイル 赤」「イヤホン 低音」「カーラー 安い」では本日時点では表示されていません。
3. 「サイトリンク」が3行以上挿入されたケース
サイトリンクが3行以上挿入されたケースでは、1ページ目の掲載サイトは6位までと、今回調べた中でも最も少なくなっていました。
下記キャプチャをご覧ください。
赤枠で囲ってある部分が「サイトリンク」です。これは、掲載されたサイトの中にあるカテゴリやコンテンツをGoogleが自動でピックアップし掲載する機能です。
上記のキャプチャでは、サイトリンクを2つずつまとめて計3行に分けて示しています。1ページ目掲載結果が最も少なくなるのが、この「サイトリンク3行」のケースでした。
※1行(2リンク)しかない場合は、掲載サイト数が減少することはないようです。
サイトリンクが多段表示される代表的な検索ワードは、製品・サービス・企業などの固有名詞です。前回調査でも、サイトリンクが3行以上になった検索語は、全て「microsoft」「apple」といった固有名詞でした。
こうしたビッグワードでは、そもそもマイクロソフトやアップル以外のサイトが1ページ目掲載を狙うことは考えにくいかもしれません。
しかし、ミドルワード、もしくはスモールワードの固有名詞であれば、
・その検索語の保有者/主体ではないにも関わらず
・1ページ目掲載を狙う
ことは十分あり得るでしょう。
こうした場合にサイトリンクを3行以上持ったサイトが掲載されていれば、1ページ目掲載の条件は6位までになります。もちろん、2ページ目掲載は16位、3ページ目は26位・・・となります。
「多様な情報ソース」というGoogle方針
さて、そもそも、この状況はGoogleのどういった方針によるものなのでしょうか?
例えば、1番目のニューストピック機能導入の目的を、Googleは「より多様な情報ソースを用いて検索ユーザに答えるため」と説明しています。
※参考:Google’s “In The News” Box Now Lists More Than Traditional News Sites(英語)
ニューストピックのみならず、画像検索結果ボックスや、サイトリンクの選択的掲載も、Googleが目指す「多様な情報ソースから的確な回答を提示する」という目標に沿ったものでしょう。
これを受け現在では、SEOに取り組むサイト管理者側でも「多様な情報ソース」を用いた集客が可能になりました。例えば、ソーシャルで話題になったブログ記事がGoogleニューストピックにも掲載されれば、露出は爆発的に増えるし、自サイトの画像がGoogle画像検索の上位に入れば、画像検索結果ボックスのあるワードなら検索結果1ページ目に訪問経路ができます。
とはいえ、画像であろうがニュース記事であろうが、それを掲載するサイト自体に基本的なSEOパワーがなければ、画像検索結果ボックスやニューストピックへの掲載も容易ではないでしょう。
おわりに
まず、1ページ目掲載サイト数が減少したワードでは、よりSEO対策を積み重ねることが重要になることは、言うまでもありません。
また、前章で述べた、画像やニュースといった多様な方法で訪問増を図る場合でも、サイトのSEO対策状況に大きく影響されるでしょう。
このように、Googleの進化に伴ってSEO対策の必要性が年々増している状況では、なんだか今は、飛びぬけて難しいことや専門的でレベルの高いことを行わなければ上位表示はできないような気がしている方もおられるかもしれません。
しかし、当ブログで繰り返し述べるように、SEO対策はシンプルな努力の積み重ねで、対策のそれぞれはけして難しいものではなく、一部の限られた専門家にしかできないようなものでもありません。各人の継続的な努力・実践・検証が実を結ぶ、だれにでも平等にチャンスのあるものです。
必要以上に状況を困難なものに見なすことなく、引き続きさらなる上位表示を目指して対策を積み重ねていきたいものです。
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