[2016/05/22] (最終更新日 2021/08/10)
グーグルボットはフォーム送信も行う【Google公式発言】
Googleのクローラーであるグーグルボット(GoogleBot)は、JavaScriptも読み込んでクロールでき、画像データにもアクセスし、ユーザーが閲覧できない箇所にあるリンクを見つけることもできます。
そしてさらに、グーグルボットはフォーム送信まですることが明らかになりました。
クローラーボットがフォーム送信?
さかのぼること2011年、マイクロソフトの検索エンジンであるBingは、Googleの検索結果(=検索フォーム送信後の結果画面)をクロールして盗用しているおそれがある、と報じられたことがあります。
しかし、今回述べるグーグルボットの動きはそうしたものではなく、特定のある種のサイトで、フォームを送信することがあるというのです。
Googleの発言引用
Googleの上級管理者であるジョン・ミューラーは、Google+で行われたオンラインフォーラムで 「グーグルボットはフォーム送信を行うことはありますか?」 との質問を受け、非常に限られた状況下でなら、行うことがある、と語りました。
グーグルボットは、限られた状況ではあるが、フォーム送信を行ってコンテンツをクロールすることがある。
サイトに、検索フォームを使わないと見ることができないコンテンツがあるときだ。こうした状況では、おそらくGoogleは、既にあるコンテンツからいくつかのキーワードを打ち込んで、そのサイトのデータやコンテンツをもっと見ることが出来ないかどうか試すことになる。
しかしこれは非常にまれな状況だと言える。Googleがあるサイトに行って「おっと、フォームがあるぞ。適当な言葉を入力して送信ボタンを押したら何が起きるだろう?」なんてことをするケースは、通常は発生しないだろう。
実際、こうしたフォームを使って新しいコンテンツを見つけたり、興味深いコンテンツが出てきたり、といったことはなかなか起きない。検索フォームは時々、実際Googleが見つけられないようなコンテンツを引っ張ってくることもある。特にサイトに満足なナビゲーションがなかったり、サイトマップファイルを持っていない、といったケースだ。
もしGoogleが、ホームページに検索フォームだけが置かれているサイトなどを見つけたら、良いコンテンツがそこにたくさん隠れているのではないかと想定する。でもGoogleが、クロールして実際にそのコンテンツにたどり着くことはなかなかない。そういうことで、Googleアルゴリズムがそういうことをするとするなら、サイトの主要トピックが既にわかっていれば、キーワードを入れ込んでコンテンツを見つけよう、という状況だろう。
ミューラー氏の発言は(今回もまわりくどいですが)、かいつまんで言うと
「有用なコンテンツを取得できる可能性が高ければ、必要に応じてフォーム送信もする」ということのようです。
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不可解だった現象に裏付け
実際、こうした状況、つまりホームページに検索フォームしかないサイトで、フォーム入力後表示されるコンテンツをクロールする、という現象はときどき見られます。いまいち何が起きているのかわからなかったのが、今回のGoogleの公式発言ではっきりしたといえます。
グーグルボットはフォーム送信までこなすようになったのです。
SEOマナーはサイト全体でぬかりなく
Googleアナリティクスデータを掘り下げていると、ごく稀に、なんだかわからないフォーム関連ページへのアクセスが見つかることがあります。こうしたアクセスは実際非常に少ないため、ほとんどの場合は(筆者の場合は)分析対象から除外します。そもそもアナリティクスでは、想定外のユーザー行動によって様々なデータが発生しうるからです。
しかしその中には、もしかしたらこうしたグーグルボットの挙動によるデータが混じっているのかもしれません。(とはいえ、個人情報を入力しないと見られないような、購入フォームのサンクスページなどは、おそらくグーグルボットでもたどることはないでしょう)
フォーム送信後画面でも最低限のSEOマナーを守る
これを踏まえると、(あまり考えられませんが)フォームに隠れて妙なスパムなどを働くサイトが、今後ペナルティの対象になったりするかもしれません。
一般のサイトは念のため、サイト内の全ページを最低限のSEOマナーに沿った構成にしておくのもよいでしょう。総合SEOパッケージ SEO Packでは、基礎SEOに関するノウハウ提供も行っています。
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