[2016/08/26] (最終更新日 2021/08/13)
Google、全画面広告にペナルティ適用/公式アナウンス内容は?
米国時間8月23日、Googleは画面全体を覆うような「邪魔な広告」を出すサイトの順位を下げると決定したことをアナウンスしました。
目次
「邪魔な広告」に順位ペナルティと決定
Googleは23日、モバイル検索のアップデートについての公式アナウンスを公開しましたが、この中で、「全画面を覆うような邪魔な広告」を表示するサイトの「順位を下げる」ことが決定した、と発表しました。
適用されるのは特に、モバイル検索結果からサイト(ページ)に移動した際、検索ユーザーが期待するコンテンツを覆い隠すように、広告を表示しているサイトです。
こうした広告はインタースティシャル広告とも呼ばれるもので、これまでは著名なサイトでも採用しているケースのある、比較的よく使われる手法でした。
順位に悪影響を受ける広告とは
Googleから出されたアナウンスの日本語翻訳が、下記となります。(原文英語、翻訳は筆者)
インタースティシャル広告で隠されたコンテンツを、検索ユーザーは思い通りに読むことができず、不快な思いを与えます。こうした邪魔な広告を表示するページのユーザビリティは悪く、画面の小さいモバイル端末だと問題になります。
この状況を改善するため、2017年1月10日以降、こうしたページには高い検索順位が付かないことがあります。
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Googleが提示した「悪影響を受ける広告」の例
Googleが指定する「邪魔な広告」の例は、下記のようなものです。
邪魔なポップアップ:NG | 邪魔なインタースティシャル(1):NG | 邪魔なインタースティシャル(2):NG |
これらに当てはまるページがある場合は、2017年1月10日までに、広告を消す、もしくは下記のようなペナルティを受けない形式の広告に差し替える必要があります。
悪影響を受けないインタースティシャル広告
またGoogleは、今回のペナルティ対象とならないインタースティシャルについても説明しています。以下のようなものは、対象となるインタースティシャル広告と少々似ていますが、悪い影響はありません。
- cookieの使用許可や年齢認証など
- Emailなど私的コンテンツや有料コンテンツ閲覧時のログイン
- 表示スペースが許容範囲内の広告 (例:SafariやChromeで表示されるアプリインストール公式バナー)
「問題ない広告」の例
こうしたペナルティを受けない形式のインタースティシャルについても、Googleは下記のようなサンプルを示しています。
Cookie使用に関するインタースティシャル:OK | 年齢認証インタースティシャル:OK | 許容範囲内スペースに収まったバナー:OK |
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数百ある評価シグナルの「ひとつでしかない」のに注意
順位に悪い影響を受けるタイプの広告を表示しているサイトは、日本国内でも少なくありません。そのため、そうしたサイトの状況が変わらない場合、来る1月に導入されるこのアップデートで起きる影響は大きいものになると予想されます。
ただ、こうしたインタースティシャル広告への順位評価はあくまで「数百ある順位評価シグナルのうちの一つにすぎない」とのことで、仮にこうした広告を表示していても、高い順位に表示されることもありえるだろう、と、Googleは下記のように説明しています。
この新しい順位評価シグナルは、数百の評価シグナルのうちの一つに過ぎないことに注意して下さい。
そのため、(対象となる広告を表示していても、例えば)メインコンテンツの品質が優れていて検索ワードと関連があれば、今後も高い順位に表示されることはあります。
新アルゴリズム、展開後しばらくは警戒を
今回のアップデートは、便宜上、多くのメディアで「ペナルティ」「順位への制裁」などと表現されていますが、実際は「数百ある順位評価シグナルの一つ」でしかありません。
そのため、もともと基礎SEO対策が済んでいるサイト(=良いコンテンツがある、かつ、被リンクがついているサイト)であれば、そもそものGoogleからの評価は高くなり、万一こうしたインタースティシャル広告ペナルティに影響されたとしても、必要以上に心配する必要もなさそうです。
Googleがこうした新しいアップデートを行う際は、検索アルゴリズムが安定するまで、ペナルティ対象ではないサイトの順位も下落する場合があります。とくに、ビジネスサイトを運営している場合は、できれば9-10月まで、あるいはできるだけ早い段階で、基礎SEOだけは済ませておくようおすすめします。
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