[2014/10/23] (最終更新日 2021/06/18)
Google:検索順位とスマホのユーザビリティの関係
これから数か月以内に、Googleが「モバイル(スマホ)のユーザビリティの質」を順位の評価対象に加える可能性がある、という情報が出てきています。
「検索結果に反映するための準備を進めている」
Googleの技術担当であるゲイリー・アイリーズさんは、米国で行われた「サーチエンジンエキスポ」で、ユーザビリティの重要さ、および、ウェブ管理者がいかにそこに注力すべきか、について語りました。その後、その点をなぜそこまで強調するのか、という質問に対して
「Googleでは、ユーザ体験がデバイスの種類に関わらず素晴らしいものになるよう、ユーザビリティの質を検索結果にしっかり反映するための準備を進めているのです」
と答えた※、といいます。
過去にGoogleは、HTTPSやページの読み込み速度、コンテンツの質といった要素について似たような発言をし、その数か月後にそれらの要素がアルゴリズムに組み込まれたことがあります。そのため、上記の発言からも、いずれPCのみならずスマホのユーザビリティ(ウェブサイトのデザインやレイアウト)も順位評価に関係するようになる、と考えられます。
※参考:”Google May Add Mobile User Experience To Its Ranking Algorithm,” Barry Schwartz, Search Engine Land を筆者が独自に翻訳し引用。
Googleボットは既にスマホでの「見た目」を評価し得る
Googleは現在、検索結果に掲載するサイトのHTMLコードだけではなく、訪問したユーザに「どう見えるか」(=ブラウザにレンダリングされた状態)を判別することができます。さらには、PCサイトとスマホサイトの両方を区別して、いずれの場合でも、レンダリング後の見た目を判別することができるようになっています。
(このことはGoogleウェブマスターツールの中の「クロール」>「Fetch as Google」を見れば確認できます)
このことから、Googleは既に、スマホのユーザビリティを評価する準備が整っている、と言えます。そして、その評価結果をアルゴリズムに組み込むことも、もはや難しいことではないでしょう。
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そもそも「ユーザビリティの質」とは何か
ところで、スマホのユーザビリティの質が良い、あるいは悪い、というのは、どういったケースを指すのでしょうか?
例えば、サイトのフォントサイズが小さかったりすると、スマホで見たときにはさらに非常に小さなフォントになってしまい、ズームなしでは閲覧が困難になってしまいます。あるいは、画面が横に長すぎると、スマホでは画面に収まりきらず、横にスクロールしないと閲覧できなくなる、といったケースも考えられます。こうしたケースは、ユーザビリティが悪いと考えられます。
逆に、こうした問題が起きないような、いわゆる「スマホ向けサイト」が用意されていれば、ユーザビリティは良いと考えられるでしょう。
今できること
明確に「スマホ向けサイト」と謳っていなくても、スマホで見てなにか不具合がないように作ってさえいれば、それだけでもユーザビリティの質は大きく変わるでしょう。Googleウェブマスターツールの「Fetch as Google」から、Googleボットがスマホ向けにレンダリングした状態を確認できるので、この機能を利用して、フォントサイズのみならず、ボタンやリンク、スクロールの状態などを確認し、ユーザビリティ改善に役立てることができます。
現段階では、スマホのユーザビリティがいつどのような形で順位に影響するようになるのかは明らかになっていませんが、こうした改善は早めに行うことをお勧めします。アルゴリズムにまだ組み込まれていなくても、サイト訪問ユーザの体験やコンバージョンへの影響をよりよいものにすることができるからです。
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