[2016/06/06] (最終更新日 2021/08/25)
何人知ってる?Googleのキーマン/マット・カッツ、ジョン・ミューラーからゲイリー・イリーズ(イリェーシュ)まで
(2017/04/24更新)
SEO対策とはGoogle検索エンジン対策であり、SEO関連の最新情報は、ほとんどの場合、Googleの中心メンバーたちから発信されることになります。
そのため、これらGoogle中心メンバーは、世界中のSEO業界で非常に名前の知られた人物となっています。彼らによる発言を逐一追っていくだけでも、検索エンジン対策に関するとても有益な情報が得られることになります。
本記事では、こうした中心メンバー、つまりGoogleのSEO関連キーマンたちについて、基本的な情報やSNSアカウントなどを紹介します。
目次
1. マット・カッツ – Matt Cutts
SEOに携わる人達のあいだでは、おそらく最も有名と思われるのが、マット・カッツさんです。
マット・カッツさんは、Googleが世に広まったかなり早い段階から、ウェブスパムチームの責任者、および、検索品質管理チームの責任者を努めていました。こうしたポストでの在職期間は2014年7月までで、それ以降は「長期休暇を取る」として現場を離れました。
その後の2015年5月には、こうした彼のかつてのポストが別の新しいスタッフに引き継がれることが正式に発表されました。
マット・カッツさんは、パンダアップデートやペンギンアップデートといった、著名な検索アルゴリズム(=検索エンジンを動かすためのプログラム)の黎明期において指揮監督を務めたほか、SEO関連情報の公式スポークスパーソンとしても多大な功績を残しました。
SEO全体への貢献
マット・カッツさんが発信してきた無数の情報、そして、Google公式スポークスマンとしての簡潔かつクリティカルな発言は、SEOというウェブマーケティング手法自体を世に知らしめることに大きく貢献しました。
彼がSEO関連ポストを退任後、数人の後任スタッフこそ指定はされていたものの、マット・カッツさんのような「ただ一人の代表」としての公式スポークスパーソンは、もはや登場しませんでした。SEOの地盤醸成を支えたマット・カッツさんに比肩するスタッフは、Googleにもおそらく存在しなかったのかもしれません。これも彼の飛び抜けた有能さを示すエピソードの一つと言えるでしょう。
なお、彼自身もまた、スパムチームの公式スポークスマンでいるという業務はなかなかタフ(しんどい)なものだ、といった旨の発言を残しています。
スパムチーム退任後と現在
2016年4月にはマット・カッツさんが休暇を終えかつてのポストに復帰するというような噂がちらほらでましたが、結局その後も彼の名をSEOの表舞台で聞くことはいまのところありません。(2016年6月現在)
また、2016年12月31日に、Googleを正式に退社していたことを明らかにしました。
マット・カッツが自身のブログで1/18に公開した記事によれば、現在彼はアメリカ政府機関のUSDS(US Digital Service)のエンジニアリングディレクターを務めており、その業務を継続するためにGoogleを退社した、ということです。
マット・カッツ1/18のブログ:「私はUSDSに残る」
既にカッツが検索事業に関わっていないということは以前から言われており、Googleを去るであろうことも噂されてはいました。ただ正式にこのようなアナウンスがなされたことで、SEOの世界にまたひとつの区切りが付けられたような印象を受けます。
世界中の多くのSEO担当者が、Googleの有能なスポークスマンとしてマット・カッツさんの復帰を待ち望んでいますが、私見としては、それほど有能な人間が、ある種もう軌道に乗った(?)業務の主幹に戻るようなことは、イメージしにくいかなと思います。
なおマット・カッツさんは、Googleの検索エンジンやウェブスパム(対策)関連の特許の共同発明者としてもリストされています。
マット・カッツ 関連リンク
※2016年現在、SEO関連のトピック掲載は稀になっています
twitterアカウント : Matt Cutts @mattcutts
2. ゲイリー・イリーズ(イリェーシュ) – Gary Illyes
ゲイリー・イリーズ(イリェーシュ)さんは、Googleスイスのサーチトレンド・アナリストです。マット・カッツさん退任後はGoogle検索やSEO関連のスポークスマンを務める機会が大変多く、当ブログでも頻繁に彼の発言を扱っています。
なお、ルーマニア出身である彼の名字は “ILLYES” と書きますが、ルーマニアではこれを「イリェーシュ」と読むようです。英語圏の方でもルーマニア風には読めない人がほとんどで、米でのトークイベントでは「今日のゲストは、発音できない名字のゲイリーさんです!」などと よくジョークのネタにされています。
なお当ブログでは、筆者はずっと「ゲイリー・アイリーズ」と表記していました。
しかも、最近の日本のSEO系メディアでは、「イリェーシュ」表記と「イリーズ」表記が入り乱れているようです。
色々情報を調べていると、似たような名前が出てきて混乱するのではないかと思いますが、ゲイリー・アイリーズ/イリーズ/イリェーシュはどれも同一人物を指しています。
そもそも、こうした人名にまでこだわってSEOについて調べている人はものすごく少ないと思いますが、「ゲイリーなんとか」みたいな名前の「Googleの偉い人」が出てきたら、大体の場合はこのルーマニア出身のゲイリーさんのこと、と考えて間違いありません。
スポークスマンとしての立ち位置は
現在は世界中のSEO業界に名の知れたGoogleスタッフであるゲイリーさんですが、2015年ころは「ウェブスパムファイティングチームのニュー・マット・カッツ」として紹介されることもしばしばありました。
しかし彼は、上のイベントでも「いや、ニューマット・カッツなんて人は、今はいないよ!」と答えています。ゲイリーさんの肩書も基本的にウェブトレンド・アナリストであり、SEOまわりの公式情報スポークスマンとしての業務は「兼務」のようです。
ゲイリー・イリーズ(イリェーシュ)関連リンク
ゲイリーさんのtwitterでは割とひんぱんに各国のサイト管理者やSEO担当者と会話があり、SEOに直接役立つ情報がたくさん手に入ります。最近のtwitterでは翻訳機能も提供されることがあるし、Google翻訳を使ってもいいかもしれませんね。
twitterアカウント : Gary Illyes @methode
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3. ジョン・ミューラー – John Mueller
現在、ゲイリーさんと並んで著名なGoogleスタッフが、彼、ジョン・ミューラーさんでしょう。
ミューラーさんは、Googleのウェブマスター・トレンド・アナリストです。彼もSEO周辺の情報源として大変多くの発言をしていますが、やはり公式スポークスマンではなく、兼務という形のようです。
SEO業界への貢献
ミューラーさんはスイス在住のようです。人となりは、どちらかというと往年のエンジニアというイメージで、生真面目に論理的に説明してくれる印象があります。逆に言うと少々話がまわりくどいのが難点です。
彼は、オンラインチャットイベントやウェブマスター・ガイドのQ&Aなどで、たくさんのウェブマスターの質問や疑問に答えてくれており、筆者にはゲイリーさんよりも「現場寄り」のSEO情報をたくさん出してくれる人物というイメージがあります。
ジョン・ミューラー 関連リンク
ミューラーさんのSNSアカウントは、ゲイリーさんにもましてアクティブにSEO関連情報が手に入るイメージです。Googleハングアウト(動画チャット)イベントの情報も提供されるなど、日頃これらのSNSを使っているSEO担当者なら、フォローする価値はあるでしょう。
twitterアカウント : John Mueller @JohnMu
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