[2016/06/24] (最終更新日 2021/07/21)
オーサーシップ、ついに「絶滅」/もう全く使ってない、とGoogle
かつてSEO評価と大きな関わりがあった「オーサーシップ」要素が、ついに全く使用されなくなった、とGoogleが発言しました。
オーサーシップは、ページの著者をランク付けしてコンテンツ評価に利用する、oogle順位評価要素とされており、専用のHTMLコードまで存在しましたが、今では全く機能しなくなったとのことです。著者情報の評価がどうなるのか、今後の対策などを解説します。
目次
オーサーシップ、完全に使用停止へ
先日シアトルで行われた大規模イベントSMX(サーチマーケティングエキスポ)で、Googleのスポークスマンであるゲイリー・イエーシュは、このように発言しました。
ええと、Googleはもう、オーサーシップを(検索アルゴリズム内で)使用していない。
… 完全にだ。
オーサーシップとは
オーサーシップは、Google順位評価指標の一つでした。オーサーは「著者」の意味で、多くの人に支持されたり、執筆コンテンツの評価が高いと、オーサーシップも高くなります。
2010年代はじめ、Googleは、SNSフォロワー数や評価数、執筆コンテンツの質や量で、オーサーシップを「オーサーランク」という基準で採点するようになりました。
そのためウェブマスター側には、著者をGoogleに伝える rel=”author” タグの使用が推奨されました。このタグは、オーサーランク評価に加え、検索結果の別枠掲載(in-depth記事)にも使われました。
徐々に使われなくなっていたオーサーシップ
しかし、2014年にはGoogle検索上での著者情報掲載が停止されました。ただ、この時点では、Googleは「オーサーシップの記述は残しておくように」と語りました。オーサーランクの方が、まだ順位評価に使われる可能性があったためです。
しかし、今回のゲイリーの発言により、オーサーシップやオーサーランクがついに「全く」無意味になったことになります。rel=”author” などのタグは、順位に悪影響こそなくても、今後は無視されることになるでしょう。
プログラムの完全修正により「絶滅」へ
こうして振り返ると、Googleはオーサーシップを、2014年ころからすでに重要視していなかったように思えます。しかし、完全使用停止までこれだけ時間がかかったのは、なぜなのでしょうか?
これにつきゲイリーは、「(オーサーシップに関する)問題を直すことができたから」と語っています。つまり、Googleアルゴリズムの一部に、オーサーシップを使用するプログラムがあったのを、ようやく修正できた、ということのようです。
もうGoogleは「著者を気にしない」のか
では今後、Googleはもう「誰がコンテンツを書いたか、全く気にしない」のでしょうか?
これについて、米SEOジャーナリストのダニー・サリバンが、Googleが今後どうやってコンテンツの執筆者を知るのか、とゲイリーに訪ねたところ、こう回答したとのことです。
「読んで」知るんだ。
今後は、著者を「含む」コンテンツ全体の評価へとシフトする
さらにゲイリーは、こうも発言したといいます。
Googleはもう、オーサーシップを全く使用していない。…というのも、Googleはそれを使わなくてもそれ以上に賢い方法で評価できるようになったんだ。
from @methode “we are not using authorship at all anymore…we are smarter than that.” but thanks for giving them all that data, SEOs. #smx
— MichelleRobbins (@MichelleRobbins) 2016年6月23日
Googleは、オーサーシップ記述を利用した検索結果より、記事全体への評価を分析して表示した検索ランキングの方が、ユーザーにとって有益だとわかった、という話もあります。
これはつまり、Googleアルゴリズムが、オーサーシップ記述に頼らなくても、(著作者情報を含んだ)ページの価値を詳しく理解できるようになった、ということでしょう。
これにはおそらく、RankBrainの進化が深く関係していると思われます。
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オーサーシップに代わるもの
これで、オーサーシップ記述という手法でのSEO対策は完全に「絶滅」したと言えます。
このところの流れとしては、こうした細かいテクニカルなSEO評価が、RankBrainのような「より賢く、より包括的な」検索アルゴリズムに、どんどん吸収されていっていると言えます。
順位に直接影響するものとして以前から変わらないのが、全体的なコンテンツの質、そして、バランスの良い被リンク対策への評価です。これらは「基礎SEO」として語られることが多いものの、今では「基礎、かつ、決定打」と言った方が正しくなってきています。
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