[2016/07/15] (最終更新日 2021/08/24)
「ポップアップ広告」はSEOに影響する/Googleが公式コメント
Google検索の結果画面をクリックしたら、目的のコンテンツ本文の上に覆いかぶさるように、広告が表示された… こんな経験はありませんか?
こうした広告は「ポップアップ広告」と呼ばれ、本文に被せられる(一部を隠す)ものから、ページ丸ごとリダイレクトされるものまで様々ですが、Googleはこれを「そのURLの本コンテンツとして見る」ことから、SEO評価に影響しうる、と明かしました。
目次
ECサイトでよくみられるポップアップ広告
ポップアップ広告は、あらゆるサイトで用いられていますが、特にECサイトでよく見られます。
サイトを閲覧していると、割引クーポンなどが表示された事はないでしょうか。
モーダルウィンドウとポップアップはよく似た表示ですが、モーダルウィンドウは、指定されたアクションを起こさなければ他のページで操作が出来ないのに対し、ポップアップは、表示している状態で他のページの操作が出来るといった点が違いとなります。
ユーザーとの会話で明かされたSEOへの影響
もともとGoogleは、こうしたポップアップ広告を好意的に見てはいないようですが、あるSEOマーケターが、先日Googleにこんな質問をしました。
ポップアップ(広告)コンテンツの方が、それに隠れた本コンテンツよりも、Googlebotに優先される、といったリスクはあるのでしょうか?
これに対しGoogleは「その可能性があるのは確かだ」と答えました。
Googlebotが本コンテンツよりもポップアップ広告を重視するケース
回答したのは、Googleのスポークスマンであるジョン・ミューラーです。ミューラーと質問者の会話を以下に記載します。(翻訳は筆者)
ミューラー:
ユーザビリティということでは、本コンテンツの前にポップアップが表示されるようだと、コンテンツの価値が十分に発揮できなくなり、いい結果にはつながらないだろう。ただ、結構長い本コンテンツがあって、それを既に読んでいる最中のユーザーに「この記事が好きならこっちもおすすめですよ」と知らせるのは意味がありそうだ。言うなれば、ポップアップの表示を「遅らせる」ということだ。
質問者:
なるほど。基本やらないほうが良さそうだね。では、Googlebotが、本コンテンツよりもポップアップの内容の方をより優先する、というリスクもあるのだろうか?ミューラー:
ああ、それはありえるね。確かにありえる。
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変わるポップアップ広告の価値
ポップアップ広告は、ほとんどの場合、ユーザーから忌み嫌われています。ポップアップ広告を考案した開発者が、後年そのことを申し訳なく思い、ほどです。
しかし、それでもなおポップアップ広告を使うメディアがなくならず、一部の国内大手ビジネスメディアですら依然積極的に活用しているところを見ると、ユーザーが感じる迷惑を差し引いてもあまりある広告効果が、いまだにあるのかもしれません。
SEO対策サイトでは避けたほうが無難
こうしたポップアップ広告についてGoogleは、あまり好意的ではないものの、即スパム扱いというわけではなく、むしろ「ある程度であれば関知せず」という姿勢を崩していませんでした。
しかし、今回の話だと、本コンテンツよりも先に出るようなポップアップ広告は、Googlebotを混乱させ悪影響を及ぼす可能性があります。少なくともSEO対策を行うサイトでは、ポップアップ広告は控えたほうが良さそうです。
2016年8月全画面広告にペナルティ適用
2016年8月には、全画面広告、所謂インタースティシャル広告がペナルティ適用となりました。
特に、モバイル検索結果からサイト(ページ)に移動した際、検索ユーザーが期待するコンテンツを覆い隠すように広告を表示しているサイトに対し適用となります。
インタースティシャル広告は、ユーザー体験の邪魔となる広告です。ポップアップ広告全てがインタースティシャル広告ではないですが、もしポップアップ広告を表示しているのなら、その広告はユーザー行動の邪魔になっているかを改めて確認すると良いかもしれません。
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