[2016/08/03] (最終更新日 2024/10/23)
URLを変更しても、被リンクを貼り直す必要はない/Google発言
簡単にwebサイトのURLを変更する事はSEO的におすすめできません。
しかし、サイトリニューアルやサイト移行、社名変更などでサイトのドメインを引っ越したり、新規プロジェクト用にコンテンツを引っ越したりと、泣く泣くURLが変更されてしまうケースは、割と少なくありません。
さて、このような諸々の事情によりURLを変更した場合、元のURLについていた被リンクの効果は、新URLに引き継がれるのでしょうか?あるウェブマスターからの質問にGoogleが回答を寄せています。
目次
サイト移転後、被リンクも更新が必要?
GoogleのオンラインQ&Aイベントで、Googleのスポークスパーソンであるジョン・ミューラーが、あるウェブマスターからこんな質問を受けました。
ドメイン変更のあと、元々ついていた被リンクも変更が必要なのでしょうか?
たくさん被リンクのついたサイトをドメイン変更し、全リンクを301リダイレクトしています。被リンクの方も(リンク先URLやアンカーテキストを)更新したほうが検索エンジン対策になりますか?
ドメイン変更によりURLが変更されたら、前のサイトURLについていた被リンクはどうなるのか、というのが彼の質問です。ジョン・ミューラーは次のように答えました。
被リンクの内容更新はしたほうがいい。そうすれば「サイトがドメイン変更したからインデックスしたURLも変えよう」とGoogleが理解できる。
ただ、これをやらなかったからといって、あなたのサイトに致命的な損失が生じることはないだろう。私ならAnalyticsで集客経路を見てリダイレクトが問題なく動いているか確かめるけどね。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1482&v=onNwqFa-e_s
リダイレクトは被リンクのSEO効果を引き継ぐ
ミューラーの発言の意図としては、「できるならやったほうがいいが…」と前置きしたうえで、「被リンク側の更新をしなくてもサイトにとって致命的な損失とはならない」ということのようです。
そもそもGoogleは、リダイレクト設定先であるサイト移転後のURLは、リダイレクト元となるURLのSEO評価をそのまま引き継ぐ、と発言しています。被リンク側のリンク先URLなども、わざわざ変更しなくてもリダイレクトさせておくだけで引き継がれるということのようです。
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正常にリダイレクト設定さえしていれば実質心配不要
SEO対策で最も重要なのが、①コンテンツ改善 と ②被リンク対策 の二つです。URLが変更される際に、たとえ ①コンテンツ の内容が一緒でも、②被リンク への評価が振り出しに戻ってしまうとなると、これまでのSEOの努力が元のもくあみとなってしまいます。
しかし、これまでのGoogle発言からもわかるとおり、正常にリダイレクトをする事でSEO評価も失われることはありません。被リンクの評価は順位への影響が大きいだけに、被リンク効果継承の心配をするウェブマスターも少なくないのではと思いますが、リダイレクト処理さえしっかりすれば、URLの変更をしたとしてもSEOの実質的な問題はなさそうです。
URL変更時に注意するポイント
正常にリダイレクトされているか
リダイレクトの種類は301リダイレクトや302リダイレクトなどがよく使用されますが、301リダイレクトは「恒久的な移転」というシーンで使用され、302リダイレクトは「一時的な移転」の場合に使用されます。
2016年時点ではGoogleはどのリダイレクトでも元ページの評価を引き継ぐといった趣旨の発言をしていましたが、
2024年時点の私見では、301リダイレクト設定をされる事が一番評価を引き継ぐといった趣旨に則っているのでおすすめです。
301リダイレクトの設定は「.htaccess」ファイルに設定します。
以下は「old.html」から「new.html」へ301リダイレクト設定する際の記述例となります。
RewriteRule ^old.html$ http://www.sample.com/new.html [R=301,L]
内部リンクのURLは更新されているか
サイトを移転した場合、サイト内に張り巡らせた内部リンクが正しくリンクされている状態かを確認する必要があります。
内部リンクはサイト内のurl構造をユーザーやクローラーに伝える役割もある為、リンク切れなどの状態になっていないか確認しましょう。
searchconsoleやアナリティクスに新しいドメインで登録しているか
ドメインが変更された時には、searchconsoleやアナリティクスの設定も確認しましょう。
検索エンジンのクローラーが確認できる状態になっているか
リニューアルなどでサイトが移行された時、クローラーが巡回しないように設定した状態で制作を進めている場合があります。
多くの場合、サーバーに設定する「robots.txt」内に記述をしますが、サイト公開後に記述がそのままになっている可能性があります。
検索エンジンにクロールされる事を許可する設定になっているかを確認しましょう。
以下は「robots.txt」へクローラー拒否の記述をした例となります。
サイト全体をクローラー拒否している状態です。
Disallow: /
以下のように記載すると、「test」ディレクトリへのクローラー拒否となります。
Disallow: /test/
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最後に「URLの変更は慎重な判断を」
URLの変更をリダイレクト設定する事により、被リンクへの評価が失われるのかという点は、
被リンク側のリンク先URLなどを変更しなくてもリダイレクトさせておくだけで引き継がれるという事でひとまず安心ですが、
最初にも書いた通りURLの変更は、よっぽど重要な理由がなければおすすめできません。
また、URL変更時に注意するポイントもいくつか例を挙げていますので設定方法を確認しURL変更後のチェックリストとして活用してください。
ドメインやURLを変更した事で一時的に(または長期的に)SEOの順位に変動が起きるリスクのある事を念頭に、慎重に判断される事をおすすめいたします。
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