[2016/10/14] (最終更新日 2021/07/15)
リンクのない「サイト名」や「URL」を順位評価に使う可能性【箸休め記事】
Googleは、Webページ評価の際、①ランキング掲載する検索ワードを決めるためコンテンツを評価し、②掲載順位を決める参考に被リンクを評価します。
しかしそもそも、なぜ評価されるのは「被リンク」だけなのでしょうか?
よく「被リンクはWebページの人気投票」と説明されますが、その人気投票に、リンク以外の要素、たとえばリンクなしの「サイト名」や「URL」がカウントされる将来的な可能性が出てきました。Googleの最新情報を紹介します。【箸休め記事】
検索ランキングを決める「人気投票」
Googleは、あなたのWebページについたリンク(=被リンク)を順位決定のシグナルとして利用しています。被リンクが多いと順位が上がるのは、そのためです。
つまりGoogleは、各Webページの被リンクの数で「人気投票」を行っているのです。よい被リンクが多いほど人気のあるWebページとしてランキング上位に表示される、というわけです。
※実際には、数だけではなく、リンクの「質」も評価されています。
「人気投票」に被リンクしか使われないのはなぜ?
しかし、GoogleがWebページの「人気」を重視するなら、注目すべきは被リンクだけではないはずです。例えば「Yahoo! JAPANが好きだ!」のように、リンクなしでもサイト名(ブランド名)が引用されていたら、これをYahoo! JAPANへの「一票」にカウントしていいはずです。
現時点のGoogleは、被リンク以外の要素を「人気投票」の集計には使っていません。その理由はもちろん、Googleがリンク以外の「投票」をまだ正確に検知できないからです。
本来であれば、たとえリンク(<a href=”URL”></a>)になっていなくても、サイト名やURLの引用、あるいはWebページに載せたコンテンツの一部引用なども「人気投票」の集計に加えるべきでしょう。しかし、今のGoogleでは「リンクによる引用だけが人気投票で集計される」のです。
「リンクのない引用」もSEOシグナルに?
ところが今後、こうした「リンクのない引用」も、順位評価に使われる可能性が浮上してきました。そういったものの測定を検討している、と示唆するコメントを、Googleのスポークスパーソンであるゲイリー・イリェーシュが発言したのです。
ゲイリーは、先日行われたSEOメディアとの対談で「Google Home(AI搭載の家庭用音声アシスタント)が誰かのサイト名やブランド名を引用した場合、サイトやブランドの管理者には何かメリットがあるのか」について質問されました。そのやり取りを訳したものが下記です。
質問者:
(Google Homeがサイト名を引用した時なども、Googleは)そのブランドをちゃんと認識できるものなのでしょうか?ゲイリー:
簡単に計測できるようなものではないですね。当社としては、そういう(言葉の)集合からブランド名を計測できないか、実際に検討を進めているところです。
そのあたりは、おそらくUX(=ユーザーエクスペリエンス:検索ユーザーにとっての操作性や利用満足感を向上させるための要素)の担当が取り掛かっているところだと思います。
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将来の観測は
話の発端は音声アシスタントであるGoogle Homeについてですが、音声テキストからブランドの評価を抽出できるなら、その技術が検索ランキング評価に応用されるのも想像にかたくありません。これを評し、米の著名SEOジャーナリストは次のように発言しています。
そういうことだと、リンクされていない引用も、将来的には(検索ランキングの)評価シグナルになるのでは。おそらくだが。
AIが実現?未来の「人気投票」システム
繰り返しますが、Googleはまだ被リンクなしで「人気投票」の集計はできないため、サイト名やブランド名がリンクなしで引用されても、今はまだ検索ランキングには影響しません。これが、順位上昇に被リンクを必要とする最大の理由でもあります。
今回のゲイリーの発言によれば、Googleがいつか、リンク以外の引用も「人気投票」で集計する可能性は大いにあるでしょう。既に導入されたAI技術の飛躍的な進化も考慮すると、実現する日は思うほど遠くはないかもしれません。
普通、人間は「好きではないサイトをわざわざリンクまで貼って紹介などしない」からです。
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