[2017/04/12] (最終更新日 2021/06/21)
ほんとに必須?「スマホ対応」/2017年のモバイルGoogleは
これまで「スマホ対応は非常に大切」とGoogleは言い続けてきました。
そのため、とくにSEOするなら、スマホ対応は必須と考えられています。
しかしその一方で、SEO Packご利用サイトには、スマホ対応の済んでいないサイトが意外と多いのです。
果たして、こうしたサイトは検索順位を上げられないのでしょうか?
本記事では、2017年の最新モバイル検索事情に触れつつ、今のSEO対策ではスマホ対応がどれくらいの必要度なのかを説明します。
目次
スマホ対応ってなに?/これまでのおさらい
スマホ対応とは、iPhoneやAndroidなどのスマホでも快適にブラウズできるWEBデザインのことです。スマホ対応したページ(URL)は、PCで見ると普通(横長画面)でも、スマホだと縦長表示になったり、文字サイズが拡大したりします。
スマホで検索をするユーザーにとっては、スマホ対応は嬉しいことです。しかし、サイト管理側からすると、もともとPC用しかなかったサイトをスマホ対応させるのは、かなり大変です。
専任のWEB担当がいるならともかく、他業務をしつつサイトを運営しているような会社では、手が回らなかったり、そもそもGoogleのスマホ機能追加に気づいていなかったりと、様々な理由からいまだにスマホ対応ができていないところも少なくありません。
スマホ対応が必須とされるようになった背景
以前であれば、スマホ対応は、今ほど重視されてはいませんでした。
しかしその後、だんだんとスマホ対応の重要性が声高に叫ばれ始めました。
スマホ対応に大きな注目が集まりだしたのは、三年以上前の2014年頃のように思います。
当時はスマホ普及率が激増するさなかで、Googleも、スマホ向けの様々な機能を大急ぎでリリースしていました。
Googleは、スマホユーザーにGoogleを使い続けてもらうため、世界中のホームページ管理者に、スマホ対応せざるを得なくなるようにする戦略を取ったのです。
世界中に「スマホ対応しないと危険かも」とけしかけたGoogle
その例の最たるものが「モバイルファーストアルゴリズム」と呼ばれるものです。このアルゴリズムの導入後は、Googleが決めたスマホ対応基準を満たさないと順位が下がるかも、とGoogleがアナウンスしたのです。
もう一つの目立ったスマホ向け機能が、「スマホ対応」ラベルの表示です。Google検索結果で、掲載サイトがスマホ対応を済ませているかどうか、ラベルを見ればひと目で分かるようにしたのです。
こうしたことにより、世間で「スマホ対応してないサイトは、順位も上がらないしスマホ対応ラベルも付けてもらえないのでは?」という危機感が広がり、スマホ対応が一気に進んだように思います。
結局は「肩透かし」
しかし、フタを開けてみると、スマホ対応によって得られるSEO上のメリットは、予想よりもごく小さかったと考えざるを得ませんでした。
例えば、先に上げた「モバイルファーストアルゴリズム」は、導入されたらGoogle検索結果がめちゃくちゃに変動するんじゃないか、と言われ、「モバイルゲドン」(=モバイル+アルマゲドン)という造語すらできましたが、なんと結局ほとんど何も起きませんでした。
もう一つ例に出した「スマホ対応ラベル」に至っては、昨年正式に機能廃止となりました。スマホ対応したサイトもしてないサイトも、Google検索結果では同じように扱われるようになったのです。
このような経緯を経た2017年の今、検索順位とスマホ対応サイトとの関係は、どうなってるのでしょうか?
早速、いくつかの検索キーワードを調べてみました。
次の表は、各ワードの検索結果リストにおける、「スマホ対応していないサイト」の数を集計したものです。
検索したワード | 検索結果一ページ目の スマホ未対応サイト数 |
---|---|
荻窪 水道工事 | 5サイト |
カウンセリング 綾瀬 | 5サイト |
帯広 回収業者 | 4サイト |
税理士 明大前 | 3サイト |
おもちゃ 中古 難波 | 2サイト |
スマホ対応してなくても順位が上がっている!
この調査結果を見ると、「スマホ対応していなくてもSEO対策に成功しているサイト」が、普通に見つかっています。
むしろ、検索ワードによっては、予想していたよりもずっと多くの「スマホ未対応」サイトが、スマホ対応サイトよりも上に表示されていました。
2017年現在、最新のGoogle検索では、必ずしもスマホ対応をしていなくても、SEO対策ができるのです。
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Googleの順位決定とスマホ対応
Googleが順位を決めるときは、そのサイトに
- キーワードが入っているか
- コンテンツが十分あるか
- リンクがついているか
を比較しており、この3つ以外の要素は、順位への影響が極めて小さくなっています。
そして、今回の調査結果を見ると、「スマホ対応」によるSEO効果も、ごく小さい、もしくは上図のように「SEO効果ほぼなし」と言わざるを得ないようです。
スマホ対策よりも重要なもの
では、今まだスマホ対応していないサイトがあったとして、これから順位を上げる対策をする場合は、どうすればよいのでしょうか?
上で述べた「Googleが順位を決める3つの要素」のうち、キーワードとコンテンツに関しては、実は、大体すでにサイトに記載されています。
問題は残りの「リンクがついているか」で、この点の差で順位が決まっています。
当然、スマホ対応したからといってリンクが増えるわけではないため、「順位を上げたいが、次に何を対策すれば…」と悩んだら、スマホ対応よりも先に、まずリンク対策を検討しましょう。
事実、SEOパック利用サイトでも、スマホ対応していないサイトが少なくありませんが、その多くが順位上昇できています。
スマホ対応、やるに越したことはないけれど…
スマホ対応すると、ユーザーが喜ぶのは確かです。
だからもちろん、余裕があれば、やるにこしたことはないのです。
しかし、ちゃんとこなす余裕がないなら、必ずしもスマホ対応が必須とはいえない、というのが、2017年の最新状況と言えます。
会社やビジネスでホームページを運営している場合は、あせってスマホ対応に手を付けたりせず、まず定石通り、「狙ったキーワードを書いたコンテンツのあるページに、リンク対策をする」ことから始めましょう。
2017年6月23日追記:MFIについて
SEO Packサイトでモバイルファーストインデックスについての情報をまとめています。併せてご確認くださいませ。
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