[2016/06/05] (最終更新日 2024/09/19)
正規化URLを調べるかんたんな方法(canonical動作チェック)
Webサイトのモバイル対応やAMPページ作成などで必要になってくるページの正規化。
「URL正規化」というのは、基準となる(=canonical)正規ページ(代表的なページ)を定め、同じコンテンツを持つ別のページ(=重複コンテンツ)にSEO評価が分散しないようにするために必要な処理ですが、正規化されたページがどのURLなのかを簡単に調べる方法を、Googleが明かしました。
目次
正規化URLチェックの手順
Googleが明かした正規化URLをチェックする方法は、Google検索結果画面で「infoコマンド」を使うことです。
具体的には、調べたいページのURLの先頭に「info:」と入れた文字列を、Googleの検索窓から検索します。
例えば seopack.jp の正規化URLは何かを調べるには、「info:seopack.jp」と入れて検索します。
表示された検索結果では、URLが「https://seopack.jp/」となっています。これが正規化されたページのURLになります。
検索結果に「http://www.seopack.jp/」と表示されたとしたら、Googleに認識されている正規URLは、https:// ではない、www有りの「http://www.seopack.jp/」という事となります。
正規化URLとGoogle
どのページが正規ページなのかというデータを、Googleは自身のインデックス情報に組み込んで保存しています。info:コマンドでGoogleに問い合わせると、Googleがその時点で持っているインデックス情報から、正規版URLを返してくれます。
逆に言うと、その時点でGoogleがインデックスしている情報しか返してくれないわけで、例えば5分前にリリースしたcanonical指定やリダイレクト設定が、すぐに反映されるとは限りません。クロールの早さにもよりますが、反映まではしばし時間がかかると見るのが良いでしょう。
また、Googleは正規URLを調べる手段としてサーチコンソールのURL検査の利用を推奨しています。
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Googleサーチコンソールでも正規URLが確認できる
正規URLを確認する方法として、Googleサーチコンソールでも確認できます。
「info:」検索のサポートが終了された以降、Googleはサーチコンソールの「URL検査」を利用し正規URLを確認する事を推奨しています。
確認できるURLとしては、サーチコンソールに登録しているドメインとなりますが、サーチコンソールにログイン後、「URL検査」で調査したいURLを入力すると、結果で表示された「カバレッジ」の情報が確認できます。
正規URLに関しては「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」を確認できるので、サーチコンソールに登録済のサイトであれば、確認してみてください。
正規URLに問題がなければ「Googleが選択した正規URL」部分には検査対象のURLと表示されます。
もし、「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」に違いがある場合、疑われるのはどちらのURLもアクセス可能な状態である場合です。
そもそもURLの正規化は何故必要か?
URLの正規化をする理由としては以下が考えられます。
- コンテンツ内容は同じで、wwwの有無やindex.html(php)のファイル名の有無などのURLが複数存在する事により評価が分散する
- PCサイトとモバイルサイトのURLが違う
- 重複ページによる評価の分散
- 本来クロールしてほしいページにクロールがされない
- 意図しないページがgoogle検索結果に表示される
URL正規化をしていなければ、このようなデメリットが生じる可能性が考えられる為、SEO対策を進める上で対応すべき施策となります。
index.htmlの正規化
正規化をする理由として上記でいくつか挙げましたが、その中に「index.html」についても言及しています。
index.htmlについては、Googleが多くの場合自動的に正規化してくれるとYoutubeで発言しています。
例えば、「example.com/index.html」というURLのケースは、「example.com/」と自動的に処理されるというものです。
そうなると、index.htmlの正規化はしなくても良いのではないかと考えますが、
「必ず」正規化してくれるわけではなさそうなので、念のためURLの正規化を設定しておくと安心ではないでしょうか。
自己参照canonical
自己参照canonicalとは、該当のURLに正規URLのcanonicalタグで該当のURLを指定する事を指します。
例えば、「https://example.com/cost/」の正規URLは同じ「https://example.com/cost/」の場合、
html上に記述するcanonicalのURLは絶対パスで「https://example.com/cost/」を指定します。
なぜ、正規ページなのに正規ページのURLを指定したcanonicalタグをわざわざ設定しているのだろうと疑問に思った経験があるかもしれません。
自己参照canonicalを設定する理由は、シェアされるなどして外部リンクによるパラメータ付きURLが増えた場合に評価が分散してしまう事を避けるため、正規URLのページに正規URLのcanonicalを設定する事で検索エンジンにオリジナルである正規URLを伝える為です。
このように、自己参照canonicalは、検索エンジンにインデックスさせたいURLを明確化する事に繋がります。
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Googleが正規URLを選択する方法
Googleはどのように正規URLを選択しているのでしょうか。Google検索セントラルを確認すると、いくつかのシグナルに基づき正規URLを選択している事がわかりました。
シグナルの一例として挙げているのは以下です。
- ページが HTTP と HTTPS のどちらで配信されているか
- ページの品質が高い方はどれか
- サイトマップに該当 URL が存在するか
- canonicalが付けられているか
Googleは一般的に「HTTP」より「HTTPS」を優先し正規URLとして使用します。
また、私たちがGoogleに向けて正規URLを指定する方法は、canonicalやサイトマップの他、.htaccessで301リダイレクトを使うという方法もあります。
canonical設定の注意
canonicalタグは、ドメイン内にいくつか重複するページがあった場合に正規URLをGoogleに伝える為のタグですが、canonicalタグを設定したからといって強制力があるわけではなく、あくまでも検索エンジンに正規URLを伝える手助けをするタグとして使用されます。
正しくGoogleに認識されているかどうか確認しましょう。
また、canonicalを設定する際にURLは「絶対パス」で指定されている事が推奨されます。
絶対パスというのは、「http://」や「https://」から始まり省略しないURLの記載方法です。
URLの書き方には「絶対パス」と「相対パス」がありますが、「相対パス」は、パスを書くページを基準とし、目的のファイルの位置を記載します。
canonicalで記述するURLは「絶対パス」です。ページURLの指定に注意しましょう。
記述例は以下です。
- <link rel="canonical" href="https://seopack.jp/">
canonicalタグの記述方法は、該当のhtml内のheadタグの中に記述します。
canonical設定の確認方法
canonicalが正しく設定されているか、確認したい場合は、「ページのhtmlソース」から確認する他、「SEOツール」などを利用する方法があります。
ページのhtmlソースからcanonicalを確認
ブラウザ「Google Chrome」を利用している場合は、確認したいページを開いている状態で、
右クリックし「ページのソースを表示」を選択します。
htmlソースが表示されたら、ページ上部に記述されている<head></head>の中から
link rel=”canonical”で記述されているコードを探してみましょう。
canonicalの記述をしていない場合は、<head></head>の中に記述されていません。
SEOツール「seodoor」の機能からcanonicalを確認
SEOツールを利用しcanonicalの有無など確認する事が出来ます。
ここでは「seodoor」の内部SEOスコア機能で確認する方法をご紹介します。
「seodoor」の内部SEOスコア機能は、内部対策の状況を細かく33項目に分けチェックしSEOスコアを確認出来る機能ですが、canonicalもチェックしています。
canonicalの確認は、調査したURLのhtml内に記載されているcanonicalが、調査URLと一致しているかどうかを確認できるので、その他の状況と併せて内部対策状況チェックに活用できます。
「seodooor」の内部SEOスコア機能を使って確認してみたい方は、7日間無料トライアルもあるので是非ご利用ください。
https://seopack.jp/seodoor/
.htaccessで301リダイレクトを設定するURL正規化方法
URLの正規化はcanonicalの他、「.htaccess」でも設定できます。
具体的には「301リダイレクト」を設定しURLの正規化を進めるといった内容です。
301リダイレクトとは、評価を永久移転させたい場合に使用しますが、URL正規化の場合、重複ページや類似ページから301リダイレクトを設定すると良いでしょう。
「.htaccess」に301リダイレクトを記述するには以下のような設定方法があります。
www有り(https://www.seopack.jp/)のURLをwww無し(https://seopack.jp/)に301リダイレクト
※バックスラッシュは環境によっては円マーク(¥)になってしまうので注意してください。
- <!-- wwwなしに統一 -->
- Options +FollowSymLinks
- RewriteEngine on
- RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.seopack\.jp$
- RewriteRule ^(.*)$ https://seopack.jp/$1 [R=301,L]/$1 [R=301,L]
www無し(https://seopack.jp/)のURLをwww有り(https://www.seopack.jp/)に301リダイレクト
※バックスラッシュは環境によっては円マーク(¥)になってしまうので注意してください。
- <!-- wwwありに統一 -->
- Options +FollowSymLinks
- RewriteEngine on
- RewriteCond %{HTTP_HOST} ^seopack\.jp$
- RewriteRule ^(.*)$ https://www.seopack.jp/$1 [R=301,L]
リダイレクト状況を確認する方法
「.htaccess」に301リダイレクトが正しく記述されているか確認する方法は、ディーボの無料ツールohotuku.jpのリダイレクトチェックを利用すると簡単にリダイレクト状況を確認できます。入力したURLに対しリダイレクト先に301リダイレクトがされているかなどの状況がわかるので是非ご利用ください。
正規化URLを調べるかんたんな方法のまとめ
重複コンテンツや類似コンテンツは、それがあるだけで「ペナルティ要因」にはならないものの、URL正規化ができていないと、しばしば問題が起きることもあります。代表的なのが、コピーした側のページによるランキング乗っ取り問題です。
コンテンツマーケティングを実施しているとこのような問題は悩みの種の1つとなりますが、URL正規化の対策をする事で検索エンジンに正規ページを明確にすることができます。
URL正規化には主にcanonicalを設定する方法と「.htaccess」ファイルで301リダイレクトを設定する方法がありますが、
正規化URLを調べる方法としては、Googleサーチコンソールの「URL検査」を利用すると良いでしょう。「infoコマンド」のサポートが終了した今、「URL検査」の利用はGoogleも推奨しています。
その他、SEOツールでも確認できます。
ランキング乗っ取り問題など、オリジナルの運営者からするとはがゆい思いをする事でしょう。
ただしこれも基礎SEOにより元サイトの評価を高めることで対策可能です。ビジネスサイトを運用する場合は必ず、まずはサイトに基礎SEO施策を行って力をつけるところから始めるようにしましょう。
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