[2016/06/08] (最終更新日 2018/05/29)
ゆっくり読み込まれるコンテンツを、Googleは無視する
「ゆっくり読み込まれるコンテンツはインデクシングされますか?」というウェブマスターからの質問に、Googleが公式に答えましたが、その答えはなんと「いいえ」でした。
どんなコンテンツでもインデックスされるわけではない
Googleは、検索結果にあなたのサイトを表示するために、一度コンテンツを読み取って、検索データベースに保存します。読み取りに来ることを「クロール」、検索データベースへの保存を「インデックス」と呼びます。
Googleはどんなコンテンツでもインデックスできるわけではありません。インデックスされないと検索結果に表示できるコンテンツがなくなってしまうので、SEO対策どころの話ではなくなってしまいます。
ゆっくりコンテンツを読み込むページはインデックスされない
Googleの上級スタッフであるジョン・ミューラーは、ウェブマスターとの公式チャットイベントで、「コンテンツがゆっくり読み込まれるモバイルサイトでは、コンテンツはちゃんとインデックスされるのか」と質問されました。その回答はなんと「いいえ」でした。
下記に、ミューラーの回答と、インデックスされるための対策法を紹介します。特にモバイルについての話が軸になっていますが、どんなサイトの管理者でも一読の価値があります。
Googleの回答
質問者:
Googleは、コンテンツがゆっくり読み込まれるモバイルサイトでも、同じようにクロールしてコンテンツを評価してくれるのでしょうか?
例えば当社では、モバイルからアクセスされた時は、ユーザーが画面をスワイプしてスクロールしてからコンテンツを読みこませるようにしているのですが。
ミューラー:
トリッキーなことをしていますね。デスクトップ版ページでコンテンツを全部Googleが取得できていたら、たぶんそっち込みでの評価をモバイル検索順位に反映すると思います。
もしモバイル版しかないサイトで、コンテンツがスワイプダウンした時しか現れないようなら、全てのコンテンツをGoogleが目にするチャンスはなくなる、と言ってよいでしょう。Googleボットがページを読み込む際に、なにか特殊なことをしていたら、ボットは全コンテンツを表示する方法が全くわからなくなるのです。
(例えば)タブクリックだと、コンテンツを読めます。(しかし)特殊な方法、つまり一定方向へのスワイプだとか特定の場所でのスワイプとか、こうしたものは全てGoogleボットにしてみればどうすればいいかわからず、実に難しいケースになってしまいます。
というわけで、このケースでは、(サーチコンソールの)Fetch as Google
を使ったほうがいいでしょう。それで、Googleがどこまでコンテンツを見てくれるかわかるはずです。十分に読み込まれればそれでよし、あるいはどこか見逃しが出るかもしれません。たまに永久スクロールなんかを使うページがありますが、そういうところでGoogleはそうやってページを読み込むことがあります。コンテンツをもっと見たい時に、いくらでもスクロールできてしまうページの類です。
いずれにせよ、追加で出てくるコンテンツが、どういう形であれ別途インデクシングされたコンテンツであるなら、1ページ読み込んだだけで何にも見逃すことなくインデックスできるはずです。
こういう時は、自分がどんなコンテンツを配信しているのか、Googleボットは全てのコンテンツを読み込めるか、といったことを考えるべきだと思います。そうすれば、スワイプで出てくるコンテンツをGoogleボットが読めないとしても、そのうえでどうするかを意図的に判断できるはずです。
裏ワザよりも正攻法で
https://seopack.jp/seoblog/wp-admin/edit-tags.php?taxonomy=post_tag
質問者のサイトのような、スクロールで初めてコンテンツが出てくるようなモバイルサイトは、いっときよく見かけたように思いますが、最近はあまり見なくなりました。
これもおそらくはユーザビリティを考慮しての工夫だったと思いますが、Googleから見れば、少々「トリッキー」なようです。こうした裏ワザめいた工夫よりも、より確実にSEO評価を高める基礎SEO対策を済ませる方が、より効果は高くなります。
むしろ、今回のGoogle発言によれば、スクロールでコンテンツ表示といった工夫はインデックスされずGoogle検索に無視される結果となります。ユーザビリティを高めるのはそれ自体よいことですが、新しい工夫を試す際はFetch as Googleで確認したほうがよさそうです。
今回のミューラー発言を確認できる録画はこちらです。
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