[2016/06/10] (最終更新日 2021/06/17)
「どうしても検索訪問が増えない」サイトへGoogleが回答
いくらサイトにコンテンツを追加してサイトの利用率がふえても、Googleからの検索トラフィックが増えていない、というユーザーが、米ウェブマスターヘルプに投稿し、それについて、Googleがアドバイスを返すやりとりがありました。
このやりとりを元に、サイトのトラフィックチェックで肝心なポイントを説明します。
目次
「何をしても検索トラフィックが伸びない」?
ウェブマスターヘルプのスレッドで、あるサイトを運営するウェブマスターが、Googleからの検索トラフィックが長期間増えていないがなぜなのか、と、Google宛に投稿しました。
このサイトは、コンテンツもふえており、品質も上がっているにも関わらず、検索トラフィックがふえなくなってもう六ヶ月が経つ、といいます。このサイトの状況をまとめると、次のようになります。
- もう3年ほど取り組んでいるサイトである
- 構造化されたQ&Aサイトで、変化の目覚ましい分野(ゲーム向けグラフィックボード等のサイト)において新しいリリース情報を絶えず反映している
- Googleからは月次350,000ほどのトラフィックがあるが、それ以上はずっと増えていない
- コンテンツがある程度の品質になるまではnoindexを使っている(サイト全体のGoogle評価が下がらないようにしている)
- 週7日、毎日24時間体制でコンテンツのモディファイを行っている
- サイトの利用状況は非常な勢いで成長している
Googleからの返答は
このサイト管理者は、GoogleのSEO関連スポークスマンであるジョン・ミューラーへ、twitterを介して回答を促したところ、ミューラーから返答を得ることができました。ミューラーの回答は以下のようなものでした。
しばらくトラフィックが増えていないようなら、トラフィックがでているページを確認してみてはどうでしょうか。そこでのトラフィックは変化していますか?あるいは、新規ページでトラフィックのあるページが新たに現れたりはしているでしょうか?
@StuartKearney If it's flat for a while, look at the pages with traffic: do they change? do the new ones show up?
— John Mueller (@JohnMu) 2016年6月9日
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発言から読み取るSEO対策評価のポイント
一見、煙に巻かれたような回答ですが、ミューラーのこの発言について、下記のようなポイントが読み取れます。
- 検索トラフィック施策は、サイト全体まとめて効果測定はしない
- 検索トラフィック改善には、コンテンツ種別もしくは公開時期等によって、セグメント(=まとまり)ごとに評価する
検索トラフィック施策はサイト全体をまとめて効果測定しない
SEO対策は、サイト全体に対して効果が期待できるものと、ページ単位、あるいはディレクトリ単位で行うものがあります。
ところが、比較的よく見られるのが「色々やっていて細かく見るのは面倒なので、サイト全体のトラフィック推移だけ見ておこう」といった効果測定の仕方です。大づかみに言えば間違った効果測定方法ではないのですが、これだと成長の糸口を見逃すことがあります。
>検索トラフィック改善はセグメントごとに評価する
サイト全体の数字だけを見るのではなく、セグメントごと、つまり、たとえばページごと、検索語ごと、あるいはディレクトリごと、公開時期ごと、記事更新時期ごと、といった分類によって、精緻に「どこが上がった、どこが下がった、どこが変わらない」と効果測定する必要があります。
そうすると、何をしたら効果があって何が意味がないのか、身を持って理解することができます。ここまでわかったらもうしめたもので、あとは成功パターンを積み重ねていき、失敗パターンを繰り返さないようにして、堅実に対策を続けるのです。
一見地味な施策のように感じるかもしれませんが、SEO対策を成果につなげるには、こうした基礎的な対策の積み重ねが一番効果的です。
SEOは基礎の積み重ね、評価はひとまとめにしない
今回質問したウェブマスターが実際どうしているのかはわからないものの、ミューラーの発言の真意は、上に挙げたようなことだったのではないかと思われます。
例えば、サイト全体にSEOの力をつけるには、被リンク対策を行う必要があります。記事ページあるいはサイトトップなどに被リンクが付き出すと、サイト全体に対するSEO評価が改善されたり、他のSEO対策の効果が更に出やすくなったりという効果があります。
順位上昇に最も確かな効果があるのは、役に立つコンテンツの作成と被リンク対策です。サイト全体のトラフィックが上がらないときは、それぞれが上手くいっているかを、対策ごと、あるいはページごとといった、セグメントごとに評価することを強くおすすめします。
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