リダイレクト、301, 302, 307いずれも元ページのSEO評価を引き継ぐ

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[2016/06/23] (最終更新日 2025/08/06)

リダイレクト、301, 302, 307いずれも元ページのSEO評価を引き継ぐ

SEO対策を行っているwebサイトあるいはページが、時にリダイレクトによるURL変更が必要なケースに遭遇することがままあります。特に、多くのサイトがサイトリニューアルやHTTPS導入などの際に、webサイトのページURL変更に伴うリダイレクト設定を経験した事もあるのではないでしょうか。

しかし、この際に気になるのが、転送元である元のページから転送先であるリダイレクト先の新URLへSEO評価は引き継がれるのか、ということです。これについてのGoogleからの公式発言が、米SEOメディアで報じられました。リダイレクト、301, 302, 307いずれも元ページのSEO評価を引き継ぐ

この記事でわかること
  • リダイレクトによるURL変更が必要なケースとその背景
  • リダイレクト時にSEO評価(PageRank)が引き継がれるかどうか
  • 301、302、307など各種リダイレクト方法の違いと特徴
  • Google公式によるリダイレクト方法の選択に関する見解
  • リダイレクト後に引き継がれるSEO評価の内容
  • リダイレクト設定時の注意点とSEO対策のポイント

米SEOメディア TheSEMPost のジェニファー・スレッグは、先日行われたウェブマーケティングイベントで、Googleのスポークスマンであるゲイリー・イエーシュに、このリダイレクトについて質問する機会があったといいます。

その際彼女は、下記のようにゲイリーに聞いたとのことです。

サイトでリダイレクトを使う時、どういう方法でリダイレクトしているか、Googleは問題にするのでしょうか?

301、302、307といったリダイレクトの方法があるが、Googleから見たらどれも全部適切なものなのでしょうか?ページのSEO評価※ も適正に引き継いでくれるのでしょうか?

参照:TheSEMPost

Googleの回答「気にせずどれを使ってもかまわない」

この質問に対し、ゲイリーはこのように応えたといいます。

気にしなくても良いですね。使いたいものを、あなたにとって意味があるものを使うといいです。

この回答でゲイリーは、これらのどの方法であっても、リダイレクトでSEO評価は引き継がれる、ということを示したことになります。

様々だったリダイレクト方法

ジェニファーが示したリダイレクト方法の例として、301, 302, 307があります。これらは、HTTPの仕様書によれば、下記のような意味とされます。

  • 301リダイレクト: URLが永久に変更された(恒久的リダイレクト。ドメイン変更などでリダイレクトが必要な場合に設定。検索エンジンも新しいURLをインデックスする)
  • 302リダイレクト: URLが一時的に変更された(一時的リダイレクト。元のURLに戻る可能性があるため、検索エンジンは元のURLを保持する)
  • 307リダイレクト: URLが一時的に変更された(302と同様の一時的リダイレクトだが、リクエストメソッド(GET/POSTなど)やボディが変更されずに転送される)

リダイレクトの301,302,307というのはHTTPのステータスコードで、300番台はリダイレクトを意味します。
SEO担当者がよく設定するリダイレクトの種類は「301リダイレクト」が多いでしょうか。
ホームページの移転に伴い、301リダイレクトをするのはよくあるケースです。

307リダイレクト

307 Temporary Redirect
307リダイレクトは、あまり耳にすることがないかもしれませんが、フォーム送信のGET/POSTメソッドを継承するために使用されます。
307ステータスコードは、「一時的リダイレクト(Temporary Redirect)」を意味します。
これは、リクエストされたリソースが一時的に別のURLに移動している場合に使用されます。
特徴的なのは、リダイレクト時に元のリクエストメソッド(GETやPOSTなど)やリクエストボディがそのまま維持される点です。
たとえば、フォーム送信でPOSTリクエストが行われた場合、307リダイレクトでは転送先にもPOSTリクエストとして送信されます。
これにより、意図しないメソッドの変更やデータの損失を防ぐことができます。

リダイレクト方法はその時々で「適宜選ぶ」で問題なし

リダイレクトのためのステータスコードには301や302、307などある事を上述しましたが、このうち、301は最も安定したリダイレクトだとか、302は使う期間を区切るべきだとか、307はスパムと勘違いされる、とかいった噂もあり、SEO対策上どのリダイレクトが最適なのかしばしば議論となることがありました。

しかし、今回のゲイリーの発言の通りであるなら、あまり余計なことは考えず、その時々で適切と思われるリダイレクト方法を適宜選べばそれでよい、ということになります。

リダイレクトで引き継がれるSEO評価は

引き継がれる重要なSEO評価のうち、コンテンツの質に対する評価は、一度まるごと引き継がれ、その後おそらく新ページの質に応じ増減するはずです。また被リンク対策によるSEO評価はそのまま引き継がれます。

せっかくリダイレクトしても元ページでコンテンツ対策や被リンク対策が対策できていない場合は当然SEOに貢献しないため、新URLで早々に対策を済ます必要があります。

注記:文中の「SEO評価※」の意味合いについて

本稿で「SEO評価」と記した部分は、原文では “PageRank” という語が使われています。

少々ややこしいですが、これは、サイト内部での各ページのSEO評価の配分のことで、かつて一般的に使われていた「外部サイトとして見た場合のPageRank」のことではありません。
※こちらの意味の PageRankは、既に「絶滅」しています新しいタブで開く

近年、原文の著者であるジェニファー氏に限らない海外SEOメディアでは、しばしばこうしたサイト内部でのページごとのSEO評価を “Internal PageRank” と表現することがあります。こちらについてもいずれ本ブログ内で記事にする予定です。

「http~」から「https~」へリダイレクトさせる方法

「http~」から「https~」へリダイレクトさせる方法
httpからhttpsにSSL化すると、http://example.com/ と https://example.com/ というように同一ページに2つのURLが存在することになります。ここで必須の対応となるのが、URLの正規化です。httpとhttpsが混在して両方ともアクセスできるような状態は、双方のページが重複と判断される可能性があるので正しく正規化して運用しましょう。

サイト内全てのページをそれぞれのhttpsページへリダイレクトさせる方法です。
ここでは.htaccessファイルに301リダイレクトを次のように設定します。

<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
</IfModule>

次に、サイト全体ではなくページ単位でリダイレクトさせる場合は、次のように設定します。

例:特定のページ(old-page.html)を新しいページ(new-page.html)へ301リダイレクトする場合

<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteRule ^old-page\.html$ https://example.com/new-page.html [R=301,L]
</IfModule>

例:複数ページを個別にリダイレクトする場合

<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteRule ^service\.html$ https://example.com/service-renewal.html [R=301,L]
RewriteRule ^contact\.html$ https://example.com/contact-us.html [R=301,L]
</IfModule>

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.htaccessファイルの設定方法

.htaccessファイルの設定方法は、以下の通りです。
まず、サーバーのルートディレクトリや対象のディレクトリに「.htaccess」という名前のファイルを作成します。
次に、テキストエディタでこのファイルを開き、必要な設定内容(例:リダイレクト、アクセス制限、エラーページの指定など)を記述します。
ファイルの編集が完了したら、ファイルを保存し、サーバーにアップロードしてください。

.htaccessファイルは、設定を反映させたいディレクトリ、もしくはサーバーのルートディレクトリ(通常は「public_html」や「www」など)にアップロードしてください。
設定が正しく反映されているか、ブラウザで動作を確認しましょう。
例えば、リダイレクト設定の場合は、指定したURLに正しく転送されるかを確認します。
アクセス制限の場合は、制限したページにアクセスした際に「403 Forbidden」などのエラーメッセージが表示されるかどうかをチェックしてください。
エラーページの指定を行った場合は、存在しないページにアクセスして、設定したカスタムエラーページが表示されるかを確認しましょう。正常な表示や動作が確認できれば、設定内容が正しく反映されています。

WordPressでSEOリダイレクトを行う

WordPressでSEOリダイレクトを行う意味は、検索エンジンやユーザーに対して正しいURLを案内し、重複コンテンツを防いだり、古いページから新しいページへ評価(リンクジュース)を引き継ぐためです。これによりSEOの効果を維持・向上させることができます。

WordPressでリダイレクトを設定する方法

1. プラグインを利用する方法

「Redirection」や「Simple 301 Redirects」などのプラグインを使うと、管理画面から簡単にリダイレクト設定ができます。

2. .htaccessファイルを編集する方法

サーバーのルートディレクトリにある.htaccessファイルに、以下のような記述を追加します(Apacheの場合):

# 旧URLから新URLへの301リダイレクト例
Redirect 301 /old-page.html https://example.com/new-page.html
# 特定ディレクトリ全体を新しいディレクトリへリダイレクトする例
RedirectMatch 301 ^/old-directory/(.*)$ https://example.com/new-directory/$1
# wwwなしからwwwありへリダイレクトする例
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^example\.com [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]

このように、リダイレクトしたい内容に応じて適切な記述を追加してください。

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リダイレクトを行う事のSEO的良い影響と悪い影響

seoリダイレクトを行うことによる良い影響としては、古いURLから新しいURLへ適切に転送することで、検索エンジンの評価やユーザーの利便性を維持できる点が挙げられます。
また、被リンクの評価も引き継がれるため、SEO効果を損なわずにサイト構造の変更が可能です。

一方、悪い影響としては、リダイレクトの設定ミスや過剰なリダイレクトチェーンが発生すると、検索エンジンのクロール効率が低下したり、ユーザー体験が悪化する可能性があります。
また、リダイレクトが正しく設定されていない場合、SEO評価が失われるリスクもあります。

リダイレクト設定のまとめ

リダイレクトの正しい設定は、SEO対策において非常に重要です。
適切にリダイレクトを行うことで、google検索など検索エンジンの評価や被リンクの効果を維持しつつ、ユーザーの利便性も確保できます。
一方で、設定ミスやリダイレクトチェーンの多用はSEO評価の低下やユーザー体験の悪化につながるため注意が必要です。
サイト構造の変更時には、SEOへの影響を最小限に抑えるためにも、リダイレクトの最適な運用を心がける事がポイントです。

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正規化URLを調べるかんたんな方法(canonical動作チェック)

301・302・307リダイレクトに関するよくある質問

Q1: 301リダイレクトとは何ですか?
301リダイレクトは「恒久的な転送」を意味し、元のURLから新しいURLへ恒久的に移動したことを検索エンジンやブラウザに伝えます。SEO評価も新しいURLに引き継がれます。
Q2: 302リダイレクトとは何ですか?
302リダイレクトは「一時的な転送」を意味し、元のURLが一時的に別のURLへ移動していることを示します。SEO評価は基本的に元のURLに残ります。
Q3: 307リダイレクトとは何ですか?
307リダイレクトも「一時的な転送」ですが、HTTP/1.1で導入されたステータスコードです。リクエストメソッド(POSTやGETなど)を維持したまま転送されます。
Q4: 301と302リダイレクトはSEOにどのような影響がありますか?
301リダイレクトはSEO評価を新しいURLに引き継ぎますが、302リダイレクトは評価を元のURLに残すため、恒久的な移転の場合は301を使うのが推奨されます。
Q5: リダイレクトの設定ミスによる注意点は?
リダイレクトチェーンやループが発生すると、検索エンジンのクロール効率が低下したり、ユーザーがページにアクセスできなくなる場合があります。設定後は必ず動作確認を行いましょう。

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