[2016/06/23] (最終更新日 2021/07/15)
リダイレクト、301, 302, 307いずれも元ページのSEO評価を引き継ぐ
SEO対策を行っているサイトあるいはページであっても、リダイレクトによるURL変更が必要なケースに遭遇することがあります。特に現在では、多くのサイトが、HTTPS導入などの際に、URL変更に伴うリダイレクト設定を経験しているはずです。
しかし、この際に気になるのが、元のページからリダイレクト先の新URLへSEO評価は引き継がれるのか、ということです。これについてのGoogleからの公式発言が、米SEOメディアで報じられました。
米SEOメディア TheSEMPost のジェニファー・スレッグは、先日行われたウェブマーケティングイベントで、Googleのスポークスマンであるゲイリー・イエーシュに、このリダイレクトについて質問する機会があったといいます。
その際彼女は、下記のようにゲイリーに聞いたとのことです。
サイトでリダイレクトを使う時、どういう方法でリダイレクトしているか、Googleは問題にするのでしょうか?
301、302、307といったリダイレクトの方法があるが、Googleから見たらどれも全部適切なものなのでしょうか?ページのSEO評価※ も適正に引き継いでくれるのでしょうか?
参照:TheSEMPost
Googleの回答「気にせずどれを使ってもかまわない」
この質問に対し、ゲイリーはこのように応えたといいます。
気にしなくても良いですね。使いたいものを、あなたにとって意味があるものを使うといいです。
この回答でゲイリーは、これらのどの方法であっても、リダイレクトでSEO評価は引き継がれる、ということを示したことになります。
様々だったリダイレクト方法
ジェニファーが示したリダイレクト方法の例として、301, 302, 307があります。これらは、HTTPの仕様書によれば、下記のような意味とされます。
- 301 : URLが永久に変更された
- 302 : URLが一時的に変更された
- 307 : URLが一時的に変更された ※フォーム送信のGET/POSTメソッドを継承
その時々で「適宜選ぶ」で問題なし
しかし、このうち、301は最も安定したリダイレクトだとか、302は使う期間を区切るべきだとか、307はスパムと勘違いされる、とかいったうわさもあり、SEO対策上どのリダイレクトが最適なのか、議論となることがありました。
しかし、今回のゲイリーの発言の通りであるなら、あまり余計なことは考えず、その時々で適切と思われるリダイレクト方法を適宜選べばそれでよい、ということになります。
引き継がれるSEO評価は
引き継がれる重要なSEO評価のうち、コンテンツの質に対する評価は、一度まるごと引き継がれ、その後おそらく新ページの質に応じ増減するはずです。また被リンク対策によるSEO評価はそのまま引き継がれます。
せっかくリダイレクトしても元ページでこれらが対策できていない場合は当然SEOに貢献しないため、新URLで早々に対策を済ます必要があります。
本稿で「SEO評価」と記した部分は、原文では “PageRank” という語が使われています。
少々ややこしいですが、これは、サイト内部での各ページのSEO評価の配分のことで、かつて一般的に使われていた「外部サイトとして見た場合のPageRank」のことではありません。
※こちらの意味の PageRankは、既に「絶滅」しています。
近年、原文の著者であるジェニファー氏に限らない海外SEOメディアでは、しばしばこうしたサイト内部でのページごとのSEO評価を “Internal PageRank” と表現することがあります。こちらについてもいずれ本ブログ内で記事にする予定です。
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