[2016/09/16] (最終更新日 2021/07/20)
【対策方法】この大変動で急増、「評価ページの入れ替わり」とは
9月初頭に起こったGoogle検索の世界的なランキング大変動は、二週間後となる9月16日現在も収まっていません。
この変動によるサイトへの影響は、順位上昇から下落まで様々ですが、今回の変動ではとくに、「評価ページの入れ替わり」とでも呼ぶべき、特徴的なランキング変動が起きています。その詳細と、発生時の対応方法について解説します。
目次
特徴的な「評価ページの入れ替わり」とは
ランキング大変動がつづくなか、多くのサイトで「評価ページの入れ替わり現象」が起きていることが、SEO Pack保有データからわかりました。
「評価ページの入れ替わり」とは、今までSEOしていて検索順位も高かった対策中ページが順位下落し、その代わりに、比較的SEO対策していない別ページが評価(上位表示)される、といった現象です。これを図で説明したのが、次の画像です。
現在の変動で順位が落ちたという方は、この「評価ページの入れ替わり」が起きていないか、確認するようにしてください。
つまり、替わりに別ページが順位上昇していないか、そして、今までとは違うキーワードで元の対策ページが上位表示されていないか、を確認するのです。
評価ページの入れ替わり、なぜ起こった?
いまランキングの大変動が起きているのは、こうした「ページ順位評価方法の大幅な見直し」がGoogleアルゴリズムに行われたのが、大きな原因と考えられます。
そしてさらに、SEO Pack保有データから検証を進めると、次のような「評価方法見直し」が行われたと思われます。
- <コンテンツとキーワードの相性重視>
「コンテンツ」が検索ワードに「より合っている」ページが、高評価されるようになった - <上位表示ページ数の制限>
同じワードの検索結果上位に、一つのサイトからは1ページしか載せない傾向になった
それぞれについて、もう少しくわしく解説します。
<1. コンテンツとキーワードの相性重視>
まず、当社保有データを見ると、今回「評価ページの入れ替わり」が起きたサイトの多くでは、順位が落ちた対策ページより、順位が上がった別ページの方が、対策キーワードが豊かでした。
つまり変動が起きる前よりも、変動が起きてからの方が、対策キーワードをより多く含む、もしくはワードを含む割合が高いページが、Googleにより高く評価されていると思われます。
<2. 上位表示ページ数の制限>
また、一つの検索結果リスト画面に、同サイト内のページが2つ以上表示されにくくなりました。
※キーワードによる。同サイト内ページが2つ以上表示される場合もある。
Googleはおそらく、それぞれのサイトの中で「このワードならこのページが一番、このワードはこのページが一番…」と、一つ一つのキーワードごとに「代表ページ」を一つずつ振り分けているように思われます。
これは、リオ五輪出場選手の選出などに例えると、分かりやすいかもしれません。例えば、女子レスリング53キロ級で、日本に強い選手がどれだけ多くいたとしても、リオ五輪に日本代表として出場したのは、その中で最高の評価を受けた吉田沙保里選手、ただ一人だけです。
Googleは「1サイトに1ページ」しか上位表示しない傾向に
ここまでをまとめると、現在変動中のGoogleでは、サイト内で最もキーワードに合う1ページだけを上位表示する傾向が見られます。
上述の「評価ページの入れ替わり」も、これが原因のひとつのようです。
これをふまえ、次に、あなたのサイトで「評価ページの入れ替わり」が起こった際の対策方法を解説します。
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順位入れ替わり、3つの対策方法
対策中のページの検索順位が大きく下がったと感じた場合は、下記の二点をチェックしてみてください。(※今回の変動時に限らず、今後こうしたケースが増える可能性もあります。)
- 別のページが、替わりに順位上昇していないか
- 元の対策ページが、違うキーワードで上位化していないか
この2つが当てはまっている場合は、あなたのサイトで「評価ページの入れ替わり」が起きていると考えてよいでしょう。そうした際には、下記のような対応で問題を解決できます。
対策A. 両ページが含むキーワードの数を調整する
一番手っ取り早いのが、対策ページ内の対策キーワード数(=含有率)が、替わりに上位化してしまった別のページよりも高くなるよう、調整する方法です。対策ページへの検索キーワード追加はもちろん、上位化した別ページから対策キーワードを「抜く」のも有効です。
ワードをどの程度足して、どの程度減らすかは、あくまで「自分でしっかり読みなおして、トップページのほうがキーワードについてしっかり説明している」と感じようになるまで、と考えるのがよいでしょう。あるいは、例えばohotuku.jpのような「キーワード出現率チェックツール」を使って比較するのも、ひとつの手段です。
あるいは、可能なら、別ページ側からキーワードを全部削除してしまうのも一つの方法です。例えば「スニーカー」が対策ワードなら、別ページ側を「運動靴」など近い言葉に全置換すると、コンテンツが意味不明になるのを防ぎつつ、効率よく対策キーワード削除ができます。
対策B. 意図せず上位化したページを削除(非表示)する
もう一つの方法は、上位化してしまった別ページを、まるごと削除してしまう方法です。これは、別ページ側が「トラフィックはまあまあ集めているが、直帰率が極めて高い」とか、「全く売上に貢献しない」といった場合なら、一番効率がよいかもしれません。
上位化した別ページを削除すると、以前上位表示されていた対策ページが成り上がって、再び「サイトの代表ページ」となる可能性は高いと言えます。ただし、また別のページが上がってしまった場合は、結局対策ページ側も変更(ワード追加など)せざるを得ないため、注意して下さい。
この方法はとくに、コンテンツをリライトしたいが、今はそんな時間がない・・・といったときは、記事を一度削除してしまって、あとでまとまった時間があるときにリライトを書き上げるなどすれば、効率よく作業が進むはずです。
対策C. サイトの設定やリンク状況を見直す
こうした方法の他に、サイトの設定不具合を直すことで「評価ページの入れ替わり」を解決できる場合があります。
たとえば、サイト内リンクの調整、noindexやnofollowなどの確認、canonical設定の見直しなどを行うと、ときに一瞬でページ順位が切り替わることすらあります。先に紹介した(A) (B) の手法のほかに、選択肢として頭に入れておくのもよいでしょう。
まとめ:ほぼ全てのSEOの問題は、必ず解決できる
今回の変動で対策ページの順位が大きく動いた場合は、まずは落ち着いて、対策ページが今「どのワードで」、「何位に出ているのか」、「他のページが上位化していないか」など、冷静に調査するようにしましょう。
それによって「評価ページの入れ替わり」が起きていた時は、本記事で紹介した方法を、まずは試してみることをおすすめします。
あるいは別のケースであっても、しっかり情報さえ集めれば、ほとんどのトラブルは必ず解決できます。大切なのは、あせらないこと、そして、よく考えたうえで、一つ一つの問題を着実につぶしていくことです。
もちろん、「ただ順位が落ちただけ」という場合は、単に他のサイトにSEO対策で追いぬかれてしまった可能性が強いでしょう。Googleが言うとおり、コンテンツとリンクで勝っていなければ、順位が上昇することはありません。
今回のような大きな変動が起きている際は、自分のSEOを見直す良い機会と考え、全てのサイト・全てのページでこうした基本的な対策が行き届いているか、確認してみてください。
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