[2016/03/30] (最終更新日 2021/06/16)
【詳解レポート】ついに公式発言、Google検索順位の最重要2要素とは
3月に欧米間で行われたWeb質疑応答で、Googleの検索品質事業統括スタッフが、
「検索ランキングの最重要2要素」を、突然明言しました。
この発言は、今まで検証により確かめられていた検索ランキングの重要ポイントを、
Googleがじきじきに裏付ける結果となり、世界中のSEO界隈で大きなニュースとなっています。
本記事では、このトップ2要素を確認しつつ、Googleの発言内容をくわしく検証します。
目次
重要2要素は「リンク」と「コンテンツ」
まず今回の発言内容を振り返ります。
発言は、Googleへの質疑応答の中で行われた、下記のようなものでした。
質問(英SEOエキスパート):
検索ランキングに最も影響する、最も重要な2つの要素を、教えてくれませんか?回答(リパセフ氏):
いいでしょう。私から説明します。
最も重要な2つは、そのサイトへ向けて貼られた「リンク」+「コンテンツ」です。
Googleによる発言の動画はこちらです。(30:15あたり、英語)
ついに明らかになった、Google順位評価のピラミッド
この発言を行ったのは、Googleの上級ストラテジストである、アンドレ・リパセフ氏です。
彼の今回の発言とこれまで知られた事実から、Googleは次の図のような、
ピラミッド構造で検索ランキングを決めていることがわかります。
この「ピラミッド構造」を、順に理解しようとすると、次のようになります。
最重要:リンクがあるか&コンテンツが良質か、を評価
Googleがあなたのページを評価するときは、何よりもまず
「リンクがあるか」+「コンテンツが良質か」を見ます。
リパセフ氏は、より重要な方がどちらか、との質問に「どちらもだ」と語っています。発言に従えば、SEOしたい場合は、かならずこの両方が揃っている必要があります。
例えば、コンテンツをいくら良質に作っても、ページにリンクがついていないと、検索ランキングは上がりません。両方が揃ったとき、初めて順位が付き、検索ユーザーの訪問が増えます。
次に重要:RankBrainによって評価
被リンクがあり、コンテンツも良質なページは、次に、「RankBrain(ランクブレイン)」というGoogleのプログラムによって、評価されます。
RankBrainの評価は、コンテンツのキーワード充実度で上がると考えられます。 (→対策内容解説)
これに成功すると、サイトの訪問数がさらに増えるでしょう。
ただ、Googleの発言の通り、「被リンク」+「良質なコンテンツ」の両者がないサイトは、RankBrain対策だけ行っても、順位が上がりません。
補助要素:その他を評価
リンク、コンテンツ、RankBrainの3要素が評価されたサイトは、補助として、さらに他のSEO要素を積み上げることで、さらに順位を上げることができます。
Googleは、この「他の要素」の数を「ゆうに100種類以上」としています。
例えば、同じくらいのリンク・コンテンツ・RankBrain対策ができているページが2つあったら、どちらが上の順位に行けるかは、この3つ以外の要素を比較して決定されるということです。
これももちろん、Google発言のとおり、最重要要素である「リンク」+「良質なコンテンツ」のないかぎり、他の対策だけで順位がつくことはありません。
\無料診断の活用で課題を明確に/
外部リンク、内部状況、コンテンツ状況からSEO対策の課題が見えてくる無料調査です。
「対策ページの弱点は何か...」などお悩みをお持ちの方は、一度「SEOパーソナル診断」をご利用ください。
リパセフ氏発言の背景 – なぜ「リンク」と「コンテンツ」?
リンクとコンテンツが最も重要だ、という事実は、当社およびSEO Packでもずっと以前から検証済みでした。しかし、Googleの公式発言は今回が初めてです。
これにより、世界中の様々なSEO対策が、初めてはっきり白黒付いたことになります。
しかし、「リンク」と「良質なコンテンツ」は、なぜ最も重要なのでしょうか?
「リンク」を重要視するわけ
Googleは、ページに付いたリンクを、いわば人気投票のような形で評価対象にしています。リンクが沢山ついていたら人気があり、つまり「検索ランキング上位に値するページ」とみなすのです。
リンクはGoogleガイドラインに準拠している必要があり、初めて対策するサイトでは特に
SEO Packでのリンク対策が必須と言えます。
SEO Packでの対策が済んだサイトの場合は、さらに内容ごとのリンク対策が必要です。
「良質なコンテンツ」を重要視するわけ
また、検索ユーザーの役に立つ良質なコンテンツを、Googleはリンクとほぼ同じレベルで最重要視しています。
良質なコンテンツは、サイト管理者や制作者側で作成可能です。
というより、サイト管理者でなければ良質コンテンツは作れない、と言えます。
社外ライターなどには極力頼らず、ノウハウを参考に自ら作るのが最善です。(→参考記事)
さて、Google社が長らく明らかにしなかった事実を突然明らかにしたこのアンドレ・リパセフ氏(Andrey Lipattsev)とは、一体どういった人物なのでしょうか?
彼は「Google検索品質事業統括」(サーチクオリティ・シニア・ストラテジスト)という要職を務めるアイルランド人で、今回の検索ランキング最重要要因や、RankBrainの詳細など、きわめて重要な発言を何度か行っています。
余談ですが、アイルランドの国民性は「実直だが、きわめておおらか」といいます。今まで何度質問されてもGoogleが答えなかったSEO最重要ファクターを、あっさり開示したリパセフ氏がアイルランド人、というのは、単なる偶然ではないように思います。
SEOで「サイトと検索ユーザーを結びつけるもの」とは?
リパセフ氏がこうした発言を「いま」行った背景としては、あやふやなSEO対策についての説明を整理し、重要ポイントを改めて周知させる目的がある、と考えられます。
Google検索エンジンの進化につれ、SEO対策も様々な説明がされるようになりましたが、中には根拠のない説明も少なくありません。
リパセフ氏はそれをすべてはらいのけ、SEO対策に必要な基本中の基本を改めて明らかにした、という見方もできます。
そのため、SEO対策を行う際は
・ガイドラインに沿ったリンク対策と良質なコンテンツをまず行う
・そのあとで、キーワード充実度、そして他の対策を積み上げる
という優先順位を守って効率よくSEOを行い、不適切な対策は行わないことを推奨します。
この記事が役に立ったらSNSで共有してください。