[2016/08/16] (最終更新日 2021/06/18)
Google、有名サイトを「スパム」と誤判定/アルゴリズム更新の影響か
Googleには様々な検索アルゴリズム(=ランキング評価のためのプログラム)があり、Googleは、ほぼ絶え間なく、いずれかのアルゴリズムをアップデートしています。
しかし、このアップデートの際に、通常のサイトを、間違って「スパム」と誤判定してしまうことがあります。今回は、著名なIT関連ニュースサイトがスパムサイトと誤認されるケースが起きました。
目次
有名ニュースサイトが「スパムサイト」?
スパムサイトと誤認されたらしきサイトは、Techmeme(テックミーム)というニュースサイトです。このサイトはIT技術・IT企業関連のニュースサイトとして一定の評価を得ている、いわば有名サイトです。
Googleから「スパムサイトです」と通達?
しかし、Techmemeの創設者であるゲイブ・リベラ氏が、最近サーチコンソールにこんなメッセージが来ているのを見つけたそうです。
“あなたのサイト内のページが、検索結果にスパムを行うハッカーに乗っ取られているようです。
検索ユーザー保護のため、Googleは検索結果に掲載されたあなたのサイトに、「このページはハックされています」とラベルを付ける可能性があります“
「普通にリンク貼ってるだけなんだが…」:Google誤判定か
しかしその後、リベラ氏がこうツイートし、話題となりました。
(サイトの編集者が、任意で)経済誌のフォーチュンマガジンとかウォール・ストリートジャーナル(のサイト)にリンクしただけなんだが。
なんでこれが「スパマーに乗っ取られてます」なんて言われなきゃならないんだ?
@googlewmc Why is a link to @ampressman's piece at @FortuneMagazine considered Techmeme being "Hacked with spam"? pic.twitter.com/6FaV2GqgKx
— Gabe Rivera (@gaberivera) 2016年8月8日
つまり、何もしていないTechmemeを、Googleアルゴリズムが「乗っ取られたスパムサイト」と誤判定してしまっているようなのです。
マット・カッツ「アルゴリズムのせいかも」
この一連のツイートに対し、すかさず反応したのが、Googleのスポークスパーソンとして有名だったマット・カッツです。彼はこのように返答しました。
おっと。
ペイデイローン(=検索アルゴリズムの種類名)のせいで、色々おかしなことになっているのかもしれないな。
@gaberivera @googlewmc sigh. Payday Lenders probably confused things.
— Matt Cutts (@mattcutts) 2016年8月8日
原因は「ペイデイローンアルゴリズム」更新か
マット・カッツが指摘した「ペイデイローンアルゴリズム」とは、消費者金融(ペイデイローン)やアダルトサイトにペナルティを与える、Google検索アルゴリズムの一つです。
ペイデイローンアルゴリズム周辺では、先週の8/3にも、アルゴリズムアップデートの可能性を示唆するニュースが報じられていました。
そして、今回のTechmemeの「スパム誤認」が、このペイデイローンアップデートの影響で起きたかもしれない、というのです。
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意外とよくある?「Google誤動作」
結局Techmemeのスパム誤認が解決されたかどうかは、まだ報じられていませんが、マット・カッツの目に止まった以上、おそらくはGoogleからチェックが入り、サーチコンソールのメッセージが訂正もしくは削除されるのもそう遠くないのでは、と見られます。
今回は「スパムラベルが付く、かもしれません」程度だからまだ良かったものの、実際にペナルティが起きて順位が付かなかったり、アルゴリズムの誤動作でうまくインデックスされなかったり、ということになると、対応も面倒になってきます。
※ちょうど最近も、筆者の管理サイトで、Googleアルゴリズム誤動作によるインデックス不具合を確認したことがあります。
完全には防げぬ「Google誤動作」、サイトの「SEO力」強化で対策を
こうした「誤動作」はGoogleにも完全に防げるものではないため、一度起きてしまうと、対応もなかなかかんたんではありません。
しかも、アルゴリズムの誤動作が起きることはさして珍しい事でもなく、それなりのビジネスサイトを長く運営したことのあるウェブマスターなら、一度は経験することがあるのではないか、という頻度で発生します。
この「誤動作」はGoogleにとっても予期せぬケースであるため、発生を完全に防ぐことはできませんが、日頃からSEO対策をしっかり整備しておいて、サイトに力を付けておき、何か問題が起きても立ち直れるようにしておけば、悪影響を最小限に留めることはできます。いずれにせよ、ビジネスサイト運営ではSEO対策の有無が生命線となることを覚えておきましょう。
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