[2016/08/29] (最終更新日 2021/06/22)
「全画面広告ペナルティ」展開が2017年1月10日に決まる
先日発表された、画面全体をおおう「邪魔な」広告を掲載するページは順位を下げる、という「全画面広告ペナルティ」は、2017年1月10日以降に導入される、とGoogleが公式ブログで説明しました。
目次
「1月10日に」、更新日程を明記
コンテンツ閲覧の邪魔をする全画面広告(=「インタースティシャル広告」とも呼ばれる)は、とくにスマホからアクセスする検索ユーザーにとって、とても問題になるものだ、とし、GoogleはそうしたWebページに順位ペナルティを課す決定を行いました。
Google発表には、このアルゴリズム更新が行われる具体的な日程も(珍しく)示されていました。該当箇所の翻訳が下記です。(原文英語、翻訳は筆者)
コンテンツがすぐ表示されるページに比べ、邪魔なインタースティシャルのあるページは、ユーザビリティが下がります。これは、画面の小さいスマホだと、事態はより深刻でしょう。
スマホ検索のユーザビリティ改善を目指し、2017年1月10日以降、コンテンツがスムーズに出ないページのスマホ検索順位を上がらなくする更新を行います。
“Pages that show intrusive interstitials provide a poorer experience to users than other pages where content is immediately accessible. This can be problematic on mobile devices where screens are often smaller. To improve the mobile search experience, after January 10, 2017, pages where content is not easily accessible to a user on the transition from the mobile search results may not rank as highly.” (“Helping users easily access content on mobile”, Google Webmaster Central Blog)
なぜ日程が具体的に示されているのか
こうした更新事項について、Googleが細かい日程を事前に発表するのは、あまり例のないことです。今までであれば「●●月にアルゴリズムをアップデートするかも」と言いつつ数カ月遅れたり、「もうすぐアップデートするよ」と言ってはスルーしたり、というパターンが一般的であったように思います。
中でも数少ない例外としては、本年5月に行われたモバイルフレンドリーアップデートの展開がその一つです。このアップデートは、かなり前からみごと展開実施されました。
なぜモバイル検索まわりは実施日程があきらか?
しかし、モバイル検索まわりのアップデート(仕様更新)は、他のペンギンアップデートやパンダアップデートといったものと比べて、なぜこうも実施日程が明らかなのでしょうか?
想像するに、おそらく2つの理由があるのではないでしょうか。
まず、そもそも、Googleがスマホ検索の改善に大きな力を注いでいることが、大きな理由の一つでしょう。
そしてもうひとつ、こうしたモバイルまわりのアップデートは、パンダやペンギンといった他のアルゴリズム更新よりも、中身が「比較的」シンプルだからなのではないかと思います。
モバイルまわりアップデートは仕組みが比較的シンプル?
例えばパンダは「サイトの品質を判断」しますが、よく考えると「サイト品質」などという曖昧なものの判断は、たとえ人間でも正確にできる保証はないはずです。事実、パンダやペンギンのアップデートのたび、関係ないサイトが「誤判定」で順位を下げられるケースも全然珍しくありません。
それに比べると、例えば「モバイルフレンドリーかどうか」で判断するのは、かなりかんたんです。スマホ表示に対応していて、文字も小さすぎず、タップ対象も●●ピクセル以上離れていて…といった定義ごとに、OKかNGかを判定するだけです。もちろん、こんなに単純なはなしではないでしょうが、少なくとも、コンテンツの「品質」を判断する曖昧なプログラムよりは、ずっとシンプルな仕組みのはずです。
今回の「全画面広告ペナルティ」も、少なくとも、コンテンツ品質を判断するよりは定義付けは容易なように思われます。だからGoogleは、自分で切った期日までにプログラム開発を無事終わらせる自信があり、ひいては更新予定日付も明確に出せるのではないかな、と想像しています。
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順位への影響はおそらく大、しっかりと準備を
今回の「全画面広告ペナルティ」の対象になったページは、おそらく大きく順位下落するでしょう。しかも、その程度は、スマホ対応サイトかどうかで「微妙に順位を変える」モバイルフレンドリーアップデートの比ではないでしょう。
ペナルティ対象になる定義も、おそらくパンダなどよりはシンプルで、ペナルティの対象にならないようにする作業も比較的かんたんだとは思います。つまり、邪魔な全画面広告を載せなければいいのです。
しかし、他のアルゴリズムアップデートの例にもれず、GoogleがOKとしている全画面広告しか載せていないのに、アルゴリズムの「ゆらぎ」でペナルティ対象になってしまうケースが出ない保証はありません。2017年1月10日までには、「邪魔な全画面広告の削除」、そして、そもそものサイト評価を上げるための基礎対策を、手を付けられる順から済ませておくほうが良いでしょう。
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