[2017/05/07] (最終更新日 2017/12/20)
2017年前半のアルゴリズムアップデートまとめ/アウル、フレッド… 上半期Google総ざらい
Googleの検索順位を決めている「Google検索アルゴリズム」は、現在つねに改善や改良のためアップデートされています。そのたび検索順位の「決め方」は変更され、結果たくさんのサイトの検索順位が上下することになります。
2017年も、Googleは活発にアルゴリズムアップデートを行っており、大きな順位変動をもたらして注目を集めたものもいくつか見られています。
こうした、2017年上半期に行われた大規模なアルゴリズムアップデートをまとめて振り返り、今のGoogle対策について説明します。
目次
2017年12月20日更新!2017年後半アルゴリズムアップデート・検索エンジンを振り返る
ウソ情報サイトを一掃! – キュレーションメディア対策アップデート
まず、今年2月に起こった極めて大きなアップデートが、キュレーションメディア対策アップデートです。
→【参考記事】初の日本独自アップデート キュレーションメディア狙い撃ちか?
このアップデート自体は、極めて一部の「ウソ情報」を掲載する日本国内サイトをGoogle検索から一掃するためのアップデートでしたが、それに前後して、一般的なサイトの検索順位も大きく変動し、大きな注目を集めました。
2月公開、国内で社会問題化したウソサイト事件を受け
2月3日、Googleは、「一部のキュレーションメディアサイト」を対象に、著しく質の低いサイトの順位を下げるアルゴリズムアップデートを行いました。
このアップデートの直前となる2016年末には、ウソの医療情報を大量に掲載したサイトがGoogle上位に大量に表示されている、として、かなり大きな社会問題となった事件が発生していました。
該当のウソ医療情報サイトは、運営元が閉鎖したものの、それでもインターネットにはたくさんの、他の「ウソ医療情報サイト」やその他有害な低品質サイトがはびこっています。
これをなんとか対策すべきではないか、との市場の声に応えるような形でGoogleがリリースしたのが、このキューレーションメディア対策アップデートだったと思われます。
以降は細かな変動がよりひんぱんに
「キュレーションメディア対策アップデート」自体は、一部の悪質なサイトを対象としたものであったため、とくに一般のサイトには影響を及ぼしませんでした。
しかし、それに前後して、一般のサイトにも、広範囲な順位変動が起こっていました。こちらの原因にも、何らかの別のアルゴリズムアップデートがあったことは、間違いないでしょう。
こちらの内容としては、「コンテンツ(WEBページに掲載した文章)の評価方法の変更」としかわかっていません。とはいえこれ以降でGoogle順位がより頻繁に変動するようになり、適切なSEO対策の有無で順位の動きが大きく変わる傾向へと変化しました。
過度な広告はNG! – フレッドアップデート
キュレーション~アップデートに続き、世界中で大きな注目を集めたアップデートが、フレッドアップデートです。
→ 【速報】新たなアルゴ更新「フレッドアップデート」、内容あきらかに|SEO Packブログ
3月発生、トラフィック「90%減」サイトも
フレッドアップデートは、2017年の3月頭、世界中で発生した順位大変動の原因となったアップデートです。
米国時間3月8日に初動が確認され、その後3月9日には日本のGoogleでも大きな順位変動が起きました。
このアップデートが注目されたのは、その影響の大きさによるものです。
というのも、このとき順位が下落したサイトは、検索エンジンからの集客が90%も減少したサイトも見られ、順位変動の幅が大きかったのです。
過度な広告や、低質コンテンツサイトを直撃
このアップデートが「どんなサイトを」「どうしたかったのか」については、Googleは何も明かしませんでした。
また、当初は他のアップデートの影響も入り混じっていたためか、変動が起きたサイトに共通点が見出しにくい状況でした。
しかしその後の分析により、フレッドアップデートはどうやら「品質の低いコンテンツを大量に掲載」し、そこに「大量の広告を掲載」しているサイトの検索順位を下落させるといった内容だったと考えられます。
フェイク報道に変動! – アウルアップデート
キュレーション~アップデート、そしてフレッドアップデートに続き、やはりコンテンツの内容をターゲットにしたアップデートが行われました。これはアウルアップデートと呼ばれるものです。
→ 【速報まとめ】Google、新アルゴ更新「アウルアップデート」発表/影響と対策
4月末発表、Googleはフェイクニュース対策とするも…
今年頭に行われた2つのアップデートの集大成と呼ぶべきものが、このアウルアップデートです。
というのも、Googleはこのアウルアップデート公開にあたって、アルゴリズム関連では本年初となる世界規模の公式アナウンスをリリースし、その内容について詳細な説明を行ったのです。
これによれば、アウルアップデートの目玉は次の三つと言われます。
- 攻撃的もしくはデマコンテンツの順位下落
- (そのために)コンテンツ品質評価ガイドラインを更新
- おかしなサジェスト検索をGoogleに報告する機能導入
一部のサイトが下落も、普通のサイトはほぼ影響なし
とくに、一般的なサイトの検索順位にも影響するおそれがあるのが、上記「1. 」の内容です。
こちらも、先の「キュレーション~アップデート」と同じく、有害なデマサイトだけを対象に順位下落させたとしています。
ただ、アウルアップデートの場合、その他の一般的なサイトが大量に順位を上げたとか、順位下落が大量に起こったとか、普通のサイトには、特定の傾向は見られませんでした。
目的が「かなり絞り込まれた」アップデートだった?
キュレーション~が、日本国内のウソ医療情報サイトの社会問題化を発端としていたように、アウルアップデートは、2016年のアメリカ大統領選挙の際に社会問題化したフェイクニュースサイト(偽ニュースサイト)を発端としています。
Googleの本拠地はアメリカであり、このフェイクニュースサイト対策に、彼らはかなり注力したものと見られます。
順位評価の方法はいぜん変わらず、と明らかに
なお、アウルアップデートについての公式アナウンスの中で、Googleは大綱として、下記のような内容を伝えたと考えられます。
※※※※※ Google発表要旨(当社報道記事解釈による) ※※※※※Googleは、リンクとコンテンツの2つを中心に、順位を決めます。
(これらにフォーカスするために、)おそらく今後も「完璧な検索結果」を作るのは困難と言わざるを得ません。
もちろん、今回のように、大きな問題になった場合は、大量の人力リソースを投入してでも問題解決にあたります。そして、こうしたケース以外は、検索結果はアルゴリズムに任されるため、いくらかの問題をはらんでいる可能性があります。
つまり、このリリース文を読む限り、検索アルゴリズムは、以前と変わらず「被リンクとコンテンツ」を評価して順位を決めているということです。
2017上期の三大アップデートと今後のSEO
2017年の上半期に、ここに取り上げただけでも三つの大規模なアップデートが行われました。
いずれもコンテンツの品質を厳重に取り締まるものであり、とくにウソの情報で社会に混乱をもたらしかねないサイトについては、今後は問答無用でGoogleから排除される可能性が強くなっています。
SEOの「片輪走行」に注意を
SEO対策においては、今後も被リンクとコンテンツの2つの対策が必須となります。
コンテンツが「ユーザーにとって役に立つ」ものであればGoogleは評価してくれますが、コンテンツだけでは順位が上がらず、またリンクだけでコンテンツが低品質でも順位が上がらないことがわかっています。
よくあるのが、どちらかだけ対策して、もう片方の対策が抜けているサイトです。
悪質なコンテンツのサイトが順位下落しているということは、まともなコンテンツを載せたサイトが順位を上げているということでもあります。順位上昇のチャンスを逃さないよう、被リンクとコンテンツは必ずいっしょにSEO対策しておくようにしましょう。
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